皇室ジャーナリストで元日本テレビアナウンサーの久能靖(くのう・やすし)さんが2日、老衰のため東京都内の病院で死去した。90歳だった。葬儀は近親者のみで営まれ、後日お別れの会が開かれる予定。
東京大学卒業後、日本テレビに入社
久能さんは1935年生まれ。東京大学文学部を卒業後、1958年に日本テレビ放送網に入社。アナウンサーとして主にニュース番組を担当し、その明晰な語り口で視聴者の信頼を集めた。
あさま山荘事件での長時間生中継
1972年に発生したあさま山荘事件では、警察が強行突入した日に現場から約9時間にわたる生中継を行い、その冷静な実況が高く評価された。この中継は日本のテレビ史に残る名場面として今も語り継がれている。
報道記者として警視庁や国会を担当
その後、久能さんは報道記者に転身。警視庁担当や国会担当として、政治や社会の動きを緻密に取材した。特に皇室取材では、その深い知識と人脈を生かして多くのスクープをものにした。
退社後も「皇室日記」キャスターとして活躍
1990年に日本テレビを退社した後も、同局の番組「皇室日記」のキャスターを長年務め、皇族への単独インタビューを実現するなど、皇室ジャーナリストとして第一線で活躍した。また、著書も複数あり、皇室のあり方について独自の視点で発信し続けた。
久能さんの訃報に、関係者からは「皇室報道のパイオニア」「誠実な人柄で多くの人に愛された」と悼む声が上がっている。



