90歳で初個展、写真愛好家・沢田静子さん「私にしかとれやんものを」
90歳で初個展、写真愛好家・沢田静子さん

三重県津市に住む90歳の写真愛好家、沢田静子さんが、2026年5月に津リージョンプラザで初めての個展を開催する。写真歴25年、卒寿を超えても「私にしかとれやんものを」と探求する姿勢が、作品世界を形作っている。

写真との出会い

沢田さんは理容師として長年働き、かつては夫とともに津市内で理髪店を営んでいた。2人の子育てが終わった65歳のころ、独立した息子の一眼レフカメラが自宅に放置されているのを「もったいない」と思い、写真を始めた。最初はシャッターの位置さえ分からなかったが、雑誌などを参考に独学で技術を身に付けた。「すっかりとりこになって。毎日、深夜までネガを見て構図を研究しました」と振り返る。

精力的な活動

全日本写真連盟久居支部に一時期所属したほか、複数の愛好家団体に加わり、精力的に活動してきた。県展や日本写真家協会(JPS)展、二科展など、公募展での入選も数え切れないほどある。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

作品の特徴

沢田さんの写真は、構図が斬新で、どこか郷愁を感じさせるものが多い。人物や風景のほか、ゴミや古びた人形なども被写体に選んできた。「レンズを通して見ると、世の中すべてがいとおしい気持ちになる」と語る。デジタル一眼レフを手に、今も愛好家仲間と2カ月に1回程度、撮影旅行に出かける。「私にとって写真は、たくさんの人とつながる手段です」と話す。

個展の開催

個展は、2022年に発足した県芸術写真作家協会(MAPS)が、会員支援の一環で企画した。協会代表の奥田純一さん(77)は「90歳になっても誰よりもバイタリティがある。たくさんシャッターを押しているからこそ、いい写真が撮れる。その姿勢も皆さんに見てほしい」と狙いを語る。

沢田さんは「作品を見せびらかしたいわけじゃないの」と、これまで個展を固辞してきたが、協会の初の試みとして仲間に勧められ、開催を決めた。「足も悪くなって迷惑をかけているけど、若い人に手伝ってもらって、皆さんとお話しできる機会にしたい」と、準備に励んでいる。

展示概要

展示では、過去の公募展の出品作など約110点を並べる。津リージョンプラザ3階展示室で5月7日から10日まで。午前10時から午後5時(最終日は午後3時)。入場無料。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ