記憶力の良い人が絶対やらないこと 科学的勉強法の真実
記憶力の良い人が絶対やらないこと 科学的勉強法

記憶力の良い人が絶対にやらないこと

なぜ覚えたことをすぐに忘れてしまうのか。下関市立大学教養教職機構の佐々木淳准教授は、その原因は努力不足や才能ではなく、覚え方の誤りにあると指摘する。学校や企業研修でよく引き合いに出される「忘却曲線」も、その説明の大半が誤解に基づいているという。

「人間は1日で67%忘れる」は誤り

エビングハウスの忘却曲線は、多くの場面で「学習した内容を1日で67%忘れる」と説明されるが、これは正確ではない。実験では無意味な3文字綴り(例:DAX、BEK、YOF)を使用しており、意味のある学習内容とは根本的に異なる。さらに、測定されたのは「節約率」、つまり一度覚えた内容を再学習する際に必要な反復回数がどれだけ減るかという指標であり、単純な忘却率ではない。

忘却曲線の誤解と正しい理解

多くの解説では、この節約率を忘却率と誤解している。例えば、最初は10回の反復で完全に覚えたリストが、1日後には4回の反復で再学習できた場合、節約率は60%となる。これは「60%覚えていた」という意味ではなく、再学習が60%効率的になったことを示す。したがって、復習の重要性を説く際にも、この点を正しく理解する必要がある。

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効果的な復習のタイミング

「忘れる前に復習」は非効率だと佐々木准教授は指摘する。むしろ、「忘れそうな時」や「忘れた後」に覚え直す方が記憶の定着に効果的である。このタイミングで再学習することで、脳に強い痕跡が残りやすくなる。

関連付けで記憶力向上

記憶を定着させるには、新しい情報を既存の知識や経験と「関連付ける」ことが重要である。例えば、歴史の年号を語呂合わせで覚えたり、英単語をイメージと結びつけたりする方法が有効だ。時間が経っても忘れにくくなり、想起も容易になる。

生成AIの活用

最近では、生成AIに「関連付け」を尋ねるのも効果的な手法だ。AIが提案する意外な連想や例え話が、記憶のフックとして機能する。佐々木准教授は、このようなテクノロジーを積極的に活用することを勧めている。

本稿は、佐々木淳『科学的根拠+αで成果を出す 戦略的勉強法』(あさ出版)の一部を再編集したものです。

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