毎朝の通勤が苦痛…労働不向きな青年が江戸川乱歩になるまで
毎朝の通勤が苦痛…労働不向きな青年が江戸川乱歩になるまで

ビジネスと人生は絶望に満ちている。今はフレックスタイム制やリモートワークもあるが、かつては会社に勤めることは決まった時間に出勤することを意味していた。今でも、何時にどこに必ず行かなければならないということは仕事では多い。それが守れないと、会社員失格、さらには社会人失格とみなされかねない。

NHK「ラジオ深夜便」の人気コーナー「絶望名言」より

文学紹介者が、ビジネスと人生の“絶望”に効く名言を毎週お届けする。しかし、決まった時間に行動できない人もいる。「そんなのは傲慢、怠慢、わがままだ」と思う人も多いだろう。誰だって、決まった時間に決まった場所に遅れないように行くのは簡単ではない。それをがんばってやっている。がんばりたくないけど、やっているのだ。

中高生時代の遅刻常習者

中高生時代に、いつも遅刻してくる人たちがいた。先生からどう怒られても、遅刻をつづける。度胸がいいなあと感心していた。どうしても朝起きられなかったり、決まった時間に間に合うように行動できなかったりする人もいるということを知ったのは大人になってからだ。考えてみれば、人間が全員、きちんと時間通りに行動できると思うほうがおかしい。できない人もいて当然だろう。

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カフカも朝の起床に苦しんだ

この連載の第1回でも紹介したように、作家のフランツ・カフカも「人が毎朝、起き上がるというのは、驚くべきことです。自分ひとりで、この身体を持ち上げなければならないんです!」と恋人への手紙に書くような人だった。

職業転々、休筆17年

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