ジャルパック、リアリティショー風の新旅行商品「リアリティショー旅」販売開始
ジャルパック、リアリティショー風の新旅行商品を販売開始

ジャルパックは7月6日、リアリティショーのような偶然の出会いを演出する旅行商品「リアリティショー旅」の販売を開始した。集合場所と集合時間のみを知らされた参加者が、見知らぬ人同士でチームを組み、熱海を舞台にミッションをクリアしながら、地域の人々との自然な交流を深めていくという新しい旅行商品だ。

この企画は、ジャルパック、博報堂、テレビ朝日の三社共同事業により実現した。企画を立ち上げた都築寛氏(2026年4月よりJALグループ スプリングス・ジャパン)と、商品実現を果たした北爪一仁氏(つながり創造部 新企画・価値創出グループ 統括マネジャー)に話を聞いた。

「移動」から「つながり」へ、新事業の狙い

都築氏は、これまでのJALグループは「移動」というサービスを提供する会社だったが、2021-2025年度中期経営計画で「移動を通じた関係・つながり」を創造する会社になるという宣言をしたと説明する。関係人口を増やすことは地域経済の活性化や社会課題の解決につながるとして、博報堂が共感し、共同で新事業を生み出す中でリアリティショー旅の原型が生まれた。

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当初は地域の没入型体験を提供する事業を検討したが、品質を担保するにはプロの脚本や演者が必要で費用がかかり、提供価格が上がってしまう。ゆくゆくは全国展開したいと考え、オリジナルストーリーを作って演技をしてもらうのは現実的ではないと判断したという。

「作り込むものではなく、自然な形で地域の方と交流が生まれ、一緒にいた旅行者との交流も深まるものを」と考え、当時流行っていたリアリティ番組のキャストの一人になったような気分で旅をする事業を考案した。

熱海を選んだ理由と「出会い」の意味

舞台に熱海を選んだ理由について、北爪氏は「だれと来ても仲良くなれる街」という都市伝説があると説明する。昭和レトロな商店街や町並み、昔ながらの喫茶店、名物オーナーがいるバーやスナックなどとの触れ合いを楽しんでもらいたいと語った。また、都築氏は主力商品が飛行機で異なる土地に行く旅であるため、飛行機を使わず自動車や電車で行く熱海にはこれまで送客できておらず、新たな関係を築く意義があると述べた。

商品には「ミッション」と呼ばれる共通の課題が用意されており、全部で9つある。参加者同士でチームを組んで対決したり、共同作業をしたりするという。「トークテーマカード」も用意され、初対面でも話しやすい工夫がされている。ファシリテーターはおらず、集合・解散場所の店員などがミッションを提示し、参加者の代表が読み上げる仕組みだ。

参加者はニックネームで呼び合い、SNS投稿を控えるよう注意書きも行っている。北爪氏は「婚活ツアーではありません」と明記しているとしつつ、恋愛が生まれる可能性を完全に否定するわけではないとしながらも、恋愛という関係性を超えた、より広い意味での出会いをテーマにしていると語った。

今後の展望と関係人口創出への思い

実現に向けては、アイデアが二転三転し、具体的なプランに落とし込むのに時間がかかったという。ジャルパック社内で収益性が壁になったが、3社の目的が合致していたため、モチベーションは落ちなかったと都築氏は振り返る。北爪氏は、熱海は人気が高く稼働率も高いため、宿泊施設や施設への協力依頼が難しかったと話す。

北爪氏は「将来的にはその地域、その土地の文化、歴史に合わせて、いろいろなストーリーを作って全国展開していきたい」と展望を語る。まずは熱海で実績を作り、参加者から「他の地域でも企画してほしい」と言われるような旅にしたいと述べた。

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