渡辺一枝のチベットへの旅と東京の桜:50歳の記念と自己探求の物語
渡辺一枝のチベット旅と東京の桜:50歳の記念 (24.02.2026)

渡辺一枝のチベートへの旅と東京の桜:50歳の記念と自己探求の物語

1986年秋、博物学者のライアル・ワトソンと物理学者のフリッチョフ・カプラが同時期に来日し、和歌山県の高野山で公開シンポジウムが開催されました。当時、渡辺一枝は両者の著作を貪るように読み漁っており、このシンポジウムを自らのための機会と捉え、積極的に参加しました。

受付で配布された資料には、チベット旅行を勧誘するチラシが挟まれており、出発日は翌年の3月25日と記されていました。渡辺はちょうどその3月に退職を予定しており、子どもの頃から「チベット」というあだ名を持つほど憧れていた地への旅行が、タイミングよく実現する可能性に胸を躍らせました。

初めてのチベット行きと「素」のままの自分

初めてのチベット訪問では、渡辺はお寺に参詣する人々や野良仕事に従事するチベット人と触れ合う中で、「妻」や「母」、「職業人」といった役割から解放され、旅行者ですらなく、ただ「素」のままの自分でいられる心地よさを感じました。しかし、何度も訪れてもチベットの懐に深く入り込めないもどかしさから、車ではなく馬での移動を思いつきます。

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長旅になるため、家族を説得する際には50歳の記念として告げ、無事に帰れないかもしれないという不安から、これまで撮り溜めた写真で「私と同じ黒い目の人」をテーマにした写真展を開催しました。青山公園の桜が満開の中、写真展終了の2日後に旅立ちました。

帰国後の戸惑いと新たな気づき

帰国した時、新宿中央公園の桜はすでに紅葉していました。チベットの懐に飛び込めた喜びに満たされていた一方で、出発前と同じ日常が続くことに戸惑いを覚える自分がいたと、渡辺は振り返ります。この旅は単なる観光ではなく、自己探求の深い旅となり、東京の桜とチベットの風景が交錯する中で、人生の新たな視点を得たのでした。

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