アカデミー賞候補「国宝」スタッフが会見 歌舞伎メイクの舞台裏を語る
「国宝」アカデミー賞候補スタッフが歌舞伎メイクの舞台裏を語る

アカデミー賞ノミネート作品「国宝」のスタッフが記者会見を開催

第98回米アカデミー賞のメイクアップ・ヘアスタイリング賞にノミネートされている映画「国宝」のスタッフらが、2月27日に東京都内で記者会見を開きました。3月15日(日本時間16日)にロサンゼルスで行われる授賞式を前に、ヘアメイク担当の豊川京子さん、歌舞伎化粧担当の日比野直美さん、床山を務めた西松忠さん、そして李相日監督が登壇し、作品制作の舞台裏やノミネートへの心境を語りました。

50年間の時間経過をメイクで表現

歌舞伎以外の場面のメイクを担当した豊川京子さんは、作品が描く50年間のストーリーにおいて、時間の経過をメイクで表現することに集中したと説明しました。登場人物の年齢の変化や時代の移り変わりを、繊細なメイク技術で視覚的に伝えることが重要だったと語り、長期にわたる物語を支えるメイクの役割について詳しく述べました。

歌舞伎化粧の映画ならではの苦労

普段は日本舞踊の白塗りなどを担当している日比野直美さんは、映画制作における特有の難しさを明かしました。「収録時間は舞台の本番よりも長く、白塗りをきれいにもたせることが大変でした」と語り、長時間の撮影中に化粧の状態を維持する技術的な課題について説明しました。さらに、「アップの映像が多いので、近くでもきれいなお顔に見せることを考えていました」と、映画のクローズアップ撮影に対応するための細心の注意を払ったことを強調しました。

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床山の技術とキャストへの配慮

かつらの髪を結う床山の西松忠さんは、映画制作における具体的な作業の様子を語りました。「キャストがいかに長時間、重いかつらを頭の上に乗せて耐えられるか。1カットで20回くらい、かつらをかぶせて外すこともありました」と、伝統的な技術を映画の現場で応用する際の工夫やキャストへの配慮について詳しく述べました。また、ノミネートが決まった際の心境については、「我々は舞台の後ろからキャストを支える仕事で、まさかこういう席にお招きいただくこともないと思っていました。ましてやアカデミーにノミネートされたことは夢のようです」と、裏方としての喜びと驚きを率直に語りました。

李監督が語る作品の普遍性

日本の伝統芸能を描きながら海外で好評を得ている理由について、李相日監督は作品の普遍性について語りました。「家族の物語、恋愛の難しさといった人間の普遍的なドラマは、歌舞伎にも埋め込まれている。芸術を極めていく芸術家の誰にもまねできない生き方に、万国共通で光を感じてもらえたと思っている」と述べ、歌舞伎という日本の伝統文化が持つ国際的な魅力を解説しました。監督は、作品が単なる歌舞伎の描写ではなく、人間の本質的なテーマを扱っている点が、海外の観客にも共感を呼んだと分析しました。

会見では、スタッフ一同がアカデミー賞ノミネートへの感謝の気持ちを繰り返し表明し、授賞式への期待をにじませました。作品「国宝」は、日本の伝統芸能と映画技術の融合が高く評価され、国際的な舞台で注目を集めています。

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