沖縄がアメリカから日本に返還されてから54年が経過した。この節目に、映画「太陽(てぃだ)の運命」が再び注目を集めている。本作は、2人の沖縄県知事が米軍基地問題を巡り、日米両政府と対峙し苦悩する姿を描いた硬派なドキュメンタリーだ。公開から1年以上経過した現在もロングランを続けており、東京では再上映が相次いでいる。
映画の内容と背景
映画は、大田昌秀氏(在任1990~98年)と翁長雄志氏(同2014~18年)という2人の知事の闘いを、当時のインタビュー映像や側近の証言を基に描く。大田氏は1995年の少女暴行事件を機に、普天間飛行場の返還合意に至るが、名護市沖への海上基地建設(県内移設)に反対し、日本政府と対立。一方、翁長氏は当初大田氏を批判したものの、後に移設問題を巡る政府対応に不信感を募らせ、知事就任後は「辺野古移設阻止」を掲げた。
作品は昨年3月に公開され、全国のミニシアターを中心に50カ所以上で上映。累計動員数は約3万人を記録した。那覇市の「桜坂劇場」では今年4月までロングランを達成。これを受け、再上映の動きが広がっている。東京都渋谷区の「ユーロスペース」では5月16日から、北区の「シネマ・チュプキ・タバタ」では6月18~30日(24日休映)に再上映。大分県日田市の「日田リベルテ」では5月30日~6月5日に上映予定だ。
監督インタビュー
監督を務めたTBS報道局の佐古忠彦氏(61)は、那覇市内でのインタビューで作品への思いを語った。硬派なドキュメンタリーとしては異例のロングランについて、佐古氏は「これほど長く見てもらえるとは思っていなかった」と驚きを隠さない。作品を通じて「日本にとって沖縄とは何か」という問いを投げかけたいと語る。
沖縄問題の現状
沖縄県知事選では、現職の玉城デニー氏が立候補を表明し、辺野古移設の是非が再び争点となっている。映画は、こうした現状を理解する上で重要な視点を提供している。また、関連ニュースでは、普天間返還条件に那覇空港が含まれていた文書や、米国防総省の見解など、基地問題の複雑さを浮き彫りにする報道が続いている。
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