岡田美術館が4月から一時休館、香港法人から作品返却要請で 昨秋には歌麿作品が11億円で落札
岡田美術館が一時休館、作品返却要請で 昨秋歌麿作品売却

岡田美術館が4月から2カ月間の一時休館を発表 香港法人からの作品返却要請が理由

神奈川県箱根町にある岡田美術館を運営するユニバーサルエンターテインメント社は、今月23日、同館が4月1日から5月30日までの期間、一時休館すると正式に発表しました。この休館の直接的な理由は、作品を借り受けている香港の法人「岡田藝琳有限公司」から、一部の収蔵作品について返却を要請されたためです。返却作業を円滑に進めるための措置として、約2カ月間にわたる休館期間が設定されました。

返却対象作品の詳細は「守秘義務」で非公開

同美術館の関係者は、今回返却の対象となる具体的な作品やその点数について、「守秘義務のため回答できない」と説明しています。さらに、これらの作品が返却された後の取り扱いについても、「一切関与していない」と述べ、今後の行方については明言を避けました。この対応から、作品の所有権や管理に関する複雑な事情が背景にあることが窺えます。

昨年秋には歌麿の肉筆画が過去最高値で落札

岡田美術館に収蔵されていた作品をめぐっては、昨年11月に大きな動きがありました。国際的な競売大手サザビーズが香港で開催したオークションに、同館関連の作品125点が出品されたのです。その中でも特に注目を集めたのが、江戸時代の浮世絵師・喜多川歌麿の肉筆画「深川の雪」でした。この作品は、歌麿作品としては過去最高値となる約5500万香港ドル(手数料込みで約11億円)で落札され、美術市場において大きな話題を呼びました。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

2013年開館の美術館 日本美術の名品を多数収蔵

岡田美術館は2013年に開館した比較的新しい美術館です。江戸時代の浮世絵をはじめ、円山応挙や伊藤若冲など、日本美術史に名を刻む巨匠たちの作品を多数保管・展示することで知られています。現在は昨年12月から開催されている特別展「愛(め)でたい美術-絵画とやきものに見る幸せのかたち-」において、狩野探幽の「舜王・娥皇・女英図」や尾形光琳の「寿老人図」といった貴重な作品を公開中でした。今回の休館により、これらの展示も一時中断されることになります。

美術館の運営会社であるユニバーサルエンターテインメント社は、今回の休館が作品の返却作業に必要な一時的な措置であることを強調しています。しかし、香港法人との間で行われている作品の貸借関係や、昨年の大規模なオークション出品との関連性については、現時点では明確な説明がなされていません。今後の動向が注目されます。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ