鳥取県立美術館、バンクシーやオノ・ヨーコ作品購入へ 3億円「ブリロの箱」の賛否受け新予算計上
鳥取県立美術館、バンクシーやオノ・ヨーコ作品購入へ

鳥取県立美術館、バンクシーとオノ・ヨーコ作品の購入を計画 新年度予算に1億8500万円計上

鳥取県は、正体不明の芸術家バンクシーと、ジョン・レノンの妻で芸術家のオノ・ヨーコ氏の作品を購入する方針を固めた。この計画は、ポップアートの巨匠アンディ・ウォーホルの「ブリロの箱」5点を約3億円で購入し、展示が話題となった県立美術館(倉吉市)で収蔵するもので、担当者は「ブリロの箱以上に人が入るかもしれない」と期待を寄せている。

市場価値高騰防止のため作品名は非公開 バンクシーは壁画以外の作品を検討

新年度の当初予算案には、購入費として1億8500万円が計上された。内訳は、バンクシー作品に8200万円、オノ・ヨーコ作品に5000万円で、市場価値の高騰を防ぐため、いずれも作品名は明らかにしていない。バンクシーについては、著名だが違法性も指摘される壁画以外の作品になる見通しだ。オノ・ヨーコ氏は、示唆に富むメッセージが描かれたり込められたりする作品を多く発表しており、そのような作品が候補とみられる。

「ブリロの箱」購入を巡る賛否 来館者アンケートで約6割が肯定的

「ブリロの箱」の購入・保有を巡っては、県民らの間で賛否があった。これを受け、県が実施した来館者アンケート(2025年3月~2026年1月、回答数5668)では、約6割が「ブリロの箱」保有に肯定的に考えている結果が出た。この結果を受けて、一時運用を凍結していた美術品取得基金の運用を再開することを決定。新年度予算案では5500万円を基金に拠出し、現在の残高と合わせて9700万円を確保する。この基金では、県ゆかりの作家や鳥取をモチーフにした比較的安価な作品を購入していく方針だ。

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美術館のコレクション強化 舟越桂作品の購入も予定

美術館は、ウォーホル以外にも伊藤若冲や山下清など国内の作家にも注目してきた。新年度は、精神性の深い人物彫刻や半人半獣のスフィンクス像などで知られる彫刻家・舟越桂氏(2024年死去)の作品購入を予定しており、5000万円が購入費に含まれる。3人の作品(バンクシー、オノ・ヨーコ、舟越桂)は、学識経験者らでつくる県美術資料収集評価委員会の審査を経て正式に決定される。

斎藤正樹副館長「美術史で重要な作品 存在感を出したい」

斎藤正樹副館長は、「いずれも美術史で重要な位置を占める作品で、バンクシーを収蔵する公立美術館は聞いたことがない。良質なコレクションで美術館としての存在感を出したい」と話している。この取り組みは、鳥取県立美術館が国内外の著名な芸術家の作品を収集し、地域の文化振興に貢献することを目指すものだ。

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