大阪市で全区展開のAIオンデマンドバス、地域交通の救世主となるか
大阪市全区展開のAIオンデマンドバス、地域交通の救世主なるか

大阪市で全区展開される「AIオンデマンドバス」が、地域の交通インフラを変える可能性を秘めている。運賃は大人210〜300円程度で、スマホのアプリだけでなく電話予約にも対応する。しかし、今後すべての地域で本格運行が続くかどうかは、まだ確実ではない。

本格運行を左右する要因

今後の展開を決めるのは、以下のような要因だ。

  • 利用者が十分に増えるか
  • 運賃収入と運行費用の差を誰が負担するか
  • 路線バスやタクシーと役割分担できるか
  • 待ち時間や予約の取りにくさを改善できるか
  • 車両と運転手を安定的に確保できるか

首都圏でも導入進むが、広域的展開は限定的

首都圏でもオンデマンドバスの導入は進んでいる。ただし現状では、大阪市のような広域的展開ではなく、地区ごとの実証実験や限定運行が中心だ。

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新宿区では「にゃんデマンド」というAIオンデマンド交通が運行されており、第2回の実証運行は26年3月23日から9月25日までとなっている。渋谷区では、北西部を対象に25年9月から26年3月までデマンド交通の実証実験が行われ、対象者や地域を限定して通院や買い物などの移動需要を検証した。

東京都内では、路線バスの全面的な代替というより、坂道の多い地域、駅から離れた住宅地、高齢者が多い地域、既存バスの空白地域を補う交通などとして検討されている。

神奈川県や千葉県でも実証が進む

神奈川県川崎市では、川崎区のオンデマンド交通「のるーとKAWASAKI」が26年4月から運行しており、ワゴン車1〜2台でアプリ、LINE、電話などから予約を受ける。横浜市では、青葉区東部や羽沢南・上星川地区などでAIオンデマンド交通の実証や検討が進められている。

千葉市では、幕張新都心でオンデマンドバスの実証が行われてきた。このように首都圏で導入例は増えているが、大阪市のように市内全域を覆う段階には至っていない。

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