WBCブラジル代表に島根の日系3世選手が選出、元ヤクルト監督が指揮
WBCブラジル代表に島根の日系3世選手が選出

WBCブラジル代表に島根の日系3世選手が選出、元ヤクルト監督が指揮

2026年3月に開催される野球の国・地域別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」のブラジル代表に、島根県の社会人野球クラブチーム「MJG島根」に所属する日系ブラジル人3世の内野手、興梠フェリペ・ケンゾウ選手(22歳)が選出された。コロナ禍で一度は夢を諦めかけたが、故郷から遠く離れた日本で野球を続け、大舞台への切符をつかんだ。ブラジル代表の監督は、東京ヤクルトスワローズで活躍した元プロ野球選手の松元ユウイチ氏(45歳)が務める。

夢への道のり:コロナ禍を乗り越え日本で再起

興梠選手はブラジル・サンパウロ州の都市インダイアツーバ出身で、日系移民が多い地域で育った。3歳の頃からキャッチボールを始め、幼少期には父と共にイチロー選手や松坂大輔投手の活躍する映像を見て野球に親しんだ。サッカーよりも野球が身近な環境で、多くの指導者から教わり、日本代表が活躍するWBCにも憧れを抱いていた。

プロを目指し、13歳で州内のアカデミーに入学し「野球漬け」の生活を送っていたが、5年前の冬にコロナ禍で寮が閉鎖され、野球ができなくなった。夢を諦めかけた不安の中、地球の裏側からメッセージが届く。松江市の立正大淞南高に野球留学していたアカデミー時代の友人から「日本で一緒に野球をしよう」と呼びかけられ、2021年春、17歳で単身海を渡り同校へ留学した。甲子園には出場できなかったものの、レギュラーとして活躍した。

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日本での挑戦:社会人チームで才能開花

卒業後も野球を続けようとしたが、プレーできる場所が見つからず、生活のために島根県出雲市内のスポーツジムでインストラクターとして働いた。野球から離れて約1年後、知人から松江市を本拠地とする県内唯一の社会人クラブチーム「MJG島根」の存在を聞き、テストを受けて2024年5月に入団。身長170センチ、体重74キロと小柄ながら、遊撃手として走攻守三拍子そろい、パンチ力もあると評価されている。

昨秋、ペルーで開催された23歳以下の国際大会でブラジル代表として活躍し、WBC代表の座を勝ち取った。今年1月下旬、松元監督から直接「WBCのメンバーに入ってほしい」と電話でオファーを受け、即座に承諾した。興梠選手は「1次ラウンドを突破したい」と意気込みを語っている。

監督の経歴とチームの展望

松元ユウイチ監督は、日本プロ野球で実績を残した元選手として、ブラジル代表の指揮を執る。このWBCでは、日本ゆかりの選手やスタッフがブラジルチームに加わり、国際的な野球の広がりを象徴する出来事となっている。興梠選手の選出は、日系コミュニティの絆と、逆境を乗り越えて夢を追いかける若者の努力を示す好例だ。

チームメートに囲まれ、決意を新たにする興梠選手の姿は、スポーツを通じた国際交流と個人の成長を物語っている。今後の活躍が期待される。

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