日本野球機構(NPB)は11日、打者が手放したバットが球審の頭部を直撃し負傷させた事故を受け、周囲に危険が及ぶスイングをした打者に対して警告や退場の処分を科す新たなルールを導入することを決定した。同日の12球団実行委員会で承認され、12日の試合から適用される。
新ルールの詳細
打者がバットを投げ出した場合、危険スイングと判断される。バットがベンチやスタンド、審判員、両チームの選手などに当たらなかった場合は「警告」となる。2度の危険スイングで「退場」、バットが他者の体に直接当たったり、ボールデッド区域に入ったりすれば「即退場」となる。
事故の経緯
4月16日のヤクルト対DeNA戦(神宮)で、ヤクルトの選手の手を離れたバットが川上拓斗審判員(30)の側頭部を直撃。川上審判員は意識が戻らず、NPB内から「罰則を設けるべきだ」との声が上がり、試合1週間後から議論を進めていた。
さらなる安全対策の必要性
新ルールは「バットが両手から離れた場合」に限定されるが、片手を離すスイングも珍しくなく、安全対策は十分とは言えない。近年は投手の球速が増し、打者が打席の後方ぎりぎりに立つ傾向が強まっている。これにより、捕手の頭部にバットが直撃する場面も散見される。10日の中日対巨人戦(バンテリンドーム)でも同様のシーンがあった。
故意ではないが、捕手の予想を超える軌道のスイングに対しても罰則を検討すべきだ。バットは使い方を誤れば凶器となり得る。折れたバットによる負傷も相次いでおり、二度と同じ事故を繰り返さないために、さらなる対策が求められる。



