将棋名人挑戦権、永瀬九段と糸谷八段がプレーオフへ 40年ぶりの理事挑戦者も視野
将棋名人挑戦権、永瀬九段と糸谷八段がプレーオフに

将棋界の一番長い日、挑戦権争いはプレーオフへ

第84期将棋名人戦・A級順位戦(朝日新聞社、毎日新聞社主催)の最終9回戦が2026年2月26日、静岡市葵区の料亭「浮月楼」で行われ、藤井聡太名人への挑戦権を争う熱戦が深夜まで繰り広げられました。この一戦は「将棋界の一番長い日」と称されるほど緊迫したものとなり、挑戦の可能性を残していた永瀬拓矢九段(33)と糸谷哲郎八段(37)がいずれも敗戦。両者ともに7勝2敗の成績で並び、挑戦者決定はプレーオフに持ち越されることになりました。

歴史的な可能性を秘めた挑戦者決定戦

永瀬九段がこの最終局で勝利していれば、2期連続での名人挑戦権獲得となるはずでした。一方、糸谷八段が勝っていれば、日本将棋連盟の常務理事を務める棋士として、1986年の大山康晴十五世名人以来、実に40年ぶりに連盟理事が名人戦七番勝負に挑むという歴史的な場面が実現することになっていました。両者のプレーオフは3月2日、東京都渋谷区の将棋会館で指されることが決定しています。

A級順位戦の仕組みと今期の特徴

A級順位戦は将棋界のトップ棋士10人による総当たりのリーグ戦で、それぞれ9局を指して優勝者が名人挑戦権を獲得します。下位2人はB級1組へ降級するという厳しいシステムとなっています。挑戦権獲得と残留を巡る戦いは常に熾烈を極め、深夜まで対局が続くことから「将棋界の一番長い日」と呼ばれているのです。

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今期の順位戦では、渡辺明九段(41)がひざのけがのため、2回戦以降を休場するというアクシデントがありました。9回戦で予定されていた千田翔太八段(31)との一戦は、渡辺九段の不戦勝として扱われることになりました。このような状況の中、永瀬九段と糸谷八段の両雄が最後まで挑戦権争いをリードし、ついに最終局まで勝敗が持ち越されるという劇的な展開となったのです。

プレーオフに向けた両棋士の状況

永瀬拓矢九段は前回に続いての名人挑戦を目指しており、今回のプレーオフで勝利すれば「7度目の正直」となる重要な機会を迎えます。一方の糸谷哲郎八段は、日本将棋連盟の運営にも携わる常務理事としての立場を持ちながら、第一線の棋士としても活躍を続けています。もし糸谷八段がプレーオフを制すれば、連盟理事として40年ぶりの名人挑戦者となるという、将棋界にとって極めて意義深い出来事が実現することになります。

両棋士のプレーオフは、単なる挑戦権決定戦という枠を超え、将棋界の新たな歴史を刻む可能性を秘めた重要な対局となるでしょう。ファンはもちろん、将棋界全体がこの一戦に注目しています。

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