16日、名古屋市瑞穂区のパロマ瑞穂スタジアムでジャパンパラ陸上競技大会が開幕した。同スタジアムが4月にリニューアルオープンしてから初めての本格的なパラ大会となる。今秋に開催されるアジア・アジアパラ大会(愛知・名古屋大会)のメイン会場としても使用される予定で、選手や来場者からは新しい施設への評価とともに、改善を望む声も聞かれた。
選手からは「走りやすい」と好評
義足で出場した男子選手は「走りやすい競技場。アジアパラ大会が楽しみだ」と語り、施設の質の高さを評価した。トラックを取り囲む観客席の3階最上部は、車いすでも視界を妨げられないよう柵が低く設計されており、コーチとして熊本市から訪れた山本行文さん(71)は車いすで観戦し「見やすい」と満足げだった。
死角や移動の課題も浮き彫りに
一方で、トラックの一部が別の席の死角に入り、見づらかったレースもあった。山本さんは「この席を割り当てられたら、ちょっと悲しいかも」と本音を漏らした。また、選手が準備運動で使う補助競技場はスタジアムから約200メートル離れており、道路を横断する必要がある。全盲の選手の伴走者を務めた浜松市の河合瞭平さん(32)は「視覚障害のある人は安全に気を使う。移動で疲れてしまうかもしれない」と懸念を示した。
車いすで男子400メートルなどに出場した伊藤智也選手(バイエル薬品、三重県鈴鹿市出身)は「アジアパラ大会ではスムーズに移動できるようになれば」と期待を込めた。アジア・アジアパラ大会の組織委員会でパラ陸上競技のスポーツマネージャーを務める三井利仁さんは報道陣に対し、「選手の負担にならない最短の動線を考えたい」と述べ、今後の改善に意欲を示した。



