バレーボールの関東大学男子1部リーグに所属する日本体育大学が、春季リーグ戦において「サイン盗み」と呼ばれる不正行為を行っていたことが、12日に関係者の証言により明らかになった。関東大学バレーボール連盟は8日、日体大がスポーツマンシップに反する行為を犯したとして、4月26日までに実施された6試合を全て没収試合とする処分を発表。これまで詳細は公表されていなかったが、今回新たな事実が判明した。
発覚の経緯と具体的な手口
問題が表面化したのは、4月26日に行われた順天堂大学との一戦だった。関係者によると、日体大の関係者が観客席から順天堂大のセッターが味方アタッカーに送る攻撃のサインを確認。その情報を通信機器を使って自チームのベンチに伝達していた。日体大のベンチは得た情報を基に、ブロックの動きを選手に指示していたとみられる。この試合は日体大が3対2で勝利していたが、試合中に順天堂大側がサインを盗まれていることに気付き、連盟に通報したという。
ルール上の位置づけと連盟の判断
「サイン盗み」はバレーボールのルールで明確に禁止されているわけではないが、連盟は相手チームの戦術を不正に入手し、試合結果に影響を与えた行為を悪質と判断。スポーツ精神に反するとして厳しい処分を下した。日体大は事態を重く受け止め、謝罪するとともに、5月10日以降に予定されていた春季リーグ戦の全試合への出場辞退を申し入れた。
伝統校の不祥事に衝撃
日本体育大学は、日本バレーボール協会会長の川合俊一氏や、日本代表として活躍する高橋藍選手(サントリー)らを輩出してきた名門校。今回の不祥事は、バレーボール界に衝撃を与えている。連盟は再発防止策の徹底を求めており、今後の対応が注目される。



