マリノス若手ボランチが攻守で存在感 下部組織育ちの「兄弟」コンビが躍動
2026年3月22日、サッカーJ1百年構想リーグで横浜F・マリノスが川崎フロンターレに5-0で圧勝した。この大勝の陰には、若手守備的MFの木村卓斗(25)と山根陸(22)の奮闘があった。ともに小学生時代から横浜マリノスの下部組織で育った二人は、まるで兄弟のような絆でチームの中盤を支え、攻守にわたって大きな役割を果たした。
先取点の起点となった木村の正確なパス
前半30分に先制点をもたらしたのは木村卓斗の的確な判断だった。川崎の選手の間に巧みに立ち、相手を引きつけた上で斜め前方のMF遠野大弥へ正確なパスを送り出した。このパスがワンタッチでつながり、最終的にFW谷村海那がゴールネットを揺らす流れを作り出したのである。
木村は昨季のJ1デビュー戦で右ひざの前十字靱帯を損傷する重傷を負い、今季に復帰したばかり。その逆境を乗り越え、チームに欠かせない存在へと成長している。「僕たちみたいな存在が突き上げて、突き抜けないと、チームは上昇していかない」と語る木村の言葉には、若手としての自覚と責任感がにじみ出ている。
山根の技術と二人の絶妙な連携
一方、技術の高い山根陸は配球役として中盤をコントロール。1対1の守備に強い木村が後方でカバーする基本形をとりつつ、状況に応じて役割を柔軟に入れ替えながら、チーム全体の安定に貢献した。中盤での競り合いやこぼれ球への反応でも、二人は相手を圧倒する存在感を示した。
小学生時代には練習後に一緒に電車で帰宅し、山根が「お兄ちゃん」と木村を慕う関係だった二人。20代になった今、その絆はピッチ上でも確かな連携となって現れている。今季、二人が先発を組んだ試合は2連勝で、ともに無失点という好成績を残している。
若手の台頭がチームに新風
近年の横浜マリノスでは、主将の喜田拓也と渡辺皓太がボランチのポジションをほぼ独占していた。しかし、百年構想リーグはこれまで出場機会の少なかった若手選手にとって、チーム内の序列をひっくり返す絶好のチャンスとなっている。
試合後、マリノスの大島監督は「素晴らしいスコア。戦術以前の基本的なところで、選手たちがかなり戦ってくれた」とチーム全体の奮闘を称えた。一方、川崎の長谷部監督は「試合の入りはそんなに悪くなかった印象だが、流れがある時に点を取れないと、失点をしてしまう」と敗因を分析した。
木村卓斗と山根陸という若手コンビの台頭は、横浜マリノスに新たな風を吹き込んでいる。下部組織で共に育ち、兄弟のような絆で結ばれた二人が、トップチームでの定位置獲得に向けて確かな一歩を踏み出した瞬間であった。



