いわき市の小名浜港で進められているサッカーJ2いわきFCの新スタジアム計画について、内田広之市長は28日、スタジアム内に子どもの遊び場や図書館といった公共機能を設置する方向で検討していることを明らかにした。この取り組みは、地域の子どもの遊び場不足といった課題解決につなげるとともに、スタジアムを核としたにぎわい創出を目指すものだ。
新スタジアム計画の概要
新スタジアムは、いわきFCを運営するいわきスポーツクラブ(SC)が主体となり、小名浜港の一部を埋め立てて建設する計画。収容人数は約1万人を想定し、2026年度中の完成を目指している。スタジアムはサッカーだけでなく、多目的イベントにも利用できる設計となる見通しだ。
公共機能の具体案
内田市長は記者会見で、スタジアム内に「子どもの居場所スペース」や「図書館」の設置を検討していると述べた。これにより、地域の子育て世帯が気軽に訪れられる施設とし、スタジアムの日常的な利用促進を図る。また、高齢者や障害者も含めた多世代が交流できる場としての役割も期待されている。市は今後、市民の意見を聞くための説明会やアンケートを実施し、本年度内に具体的な機能や規模を決定する方針だ。
地域課題の解決へ
いわき市では、少子化や人口減少に伴い、子どもの遊び場や学習スペースの不足が課題となっている。新スタジアムに公共機能を組み込むことで、これらの課題解決に寄与するとともに、スタジアム単体では難しい集客を図る狙いがある。内田市長は「スタジアムが地域のシンボルとなり、多くの人が集う場所になるよう、市民と協力して作り上げたい」とコメントした。
関係者の期待
いわきSCの大倉社長は「スタジアムがサッカーだけでなく、地域の子どもたちの成長を支える場になることは非常に意義深い」と歓迎。また、いわき商工会議所の正木会頭は「にぎわい創出により、周辺の商業施設や観光にも好影響が期待できる」と述べ、経済効果にも期待を寄せた。
一方で、スタジアム建設には多額の費用がかかるため、市とSCは資金調達方法についても協議を進めている。市は国や県の補助金を活用するほか、民間からの寄付やネーミングライツの導入も検討している。
今後のスケジュール
市は本年度中に公共機能の詳細を決定し、その後、設計や建設に着手する予定。完成後は、いわきFCのホームスタジアムとして使用されるほか、コンサートや地域イベントなど多目的に活用される見込みだ。地域住民からは「子どもたちの笑顔が見られるのが楽しみ」といった声が聞かれ、計画の進展が待たれる。



