天皇杯全日本サッカー選手権の県代表を決める三重県サッカー選手権大会(中日新聞社など共催)の決勝が10日、四日市市の中央緑地陸上競技場で行われた。東海リーグ1部所属のアトレチコ鈴鹿クラブが、格上の日本フットボールリーグ(JFL)所属のヴィアティン三重を1-0で下し、4年ぶり9回目(クラブ名変更前も含む)の天皇杯出場を決めた。
試合経過
前半、鈴鹿は後方からのパスワークでゴールに迫った。対する三重はロングボールを活用した速攻で敵陣に攻め込んだ。しかし両者とも得点を奪えず、0-0で折り返した。
後半は開始直後から三重が試合の主導権を握ったが、ゴールは遠かった。迎えた36分、鈴鹿は途中出場のMF山本修也選手がフリーキックを直接決め、決勝点を挙げた。三重は最後まで攻め続けたが、同点に追いつくことはできなかった。
監督・選手の声
鈴鹿の美濃部直彦監督は「難しい試合だった。結果が重要な一戦で勝てたことは大きい」と振り返り、天皇杯に向けて「選手たちが全国で注目してもらえるよう、一つでも多く勝ち上がりたい」と意気込みを語った。
決勝点を決めた山本修也選手は「蹴った瞬間に入ったと思った」と笑顔を見せた。大阪体育大から今季加入したルーキーは、後半途中から出場。指揮官から「流れを変えてほしい」と言われ、ピッチに立った。36分、敵陣ペナルティーエリア付近で得たFKを左足で直接狙うと、美しい弧を描いたボールはGKの手の届かないゴール右上に吸い込まれた。
山本選手は左足の精度の高いキックや攻撃の起点となる長短のパスを武器とする。チームは昨季JFLから地域リーグへ降格したばかりで、「注目される機会が減った。チームの価値を示したい」と天皇杯での活躍を誓った。
ヴィアティン三重の苦境
現在JFLカップで開幕から6連敗と苦しむヴィアティン三重は、天皇杯出場権を懸けた大一番でも下位カテゴリーの鈴鹿に敗れた。課題は得点力。カップ戦6試合でわずか2得点と振るわない攻撃陣は、この日もゴールを割れなかった。
菅原太郎監督は「シュート数だけでなく、打つまでの過程を練習から徹底できているかが試合に出てしまった」と反省。カップ戦は残り1節のみで、「全てにおいて一段階レベルを上げて取り組む」と前を向いた。
今後の日程
天皇杯1回戦は8月19日に行われ、組み合わせは後日発表される。



