脳腫瘍を乗り越えた野球監督、大阪マラソンで感動の完走を達成
2026年2月22日、大阪市内で開催された「大阪マラソン2026」には、多くのランナーが参加し、ゴールの大阪城公園を目指して熱戦を繰り広げました。その中で、特に注目を集めたのが、大阪府池田市の山口博史さん(45歳)です。山口さんは、脳腫瘍の治療を経て、今でも薬の服用が必要なハンディキャップを抱えながら、見事に完走を果たしました。
入院中のランナーに勇気づけられ、マラソンへの挑戦を決意
山口さんは2017年に脳腫瘍を発症し、腫瘍を切除する手術のために大阪市内の病院に入院しました。当時は「本当に元気になれるのか」と不安な日々を過ごしていましたが、病院沿いの道路を走る大阪マラソンのランナーたちが、苦しみながらも笑顔で走る姿を見て、大きな元気をもらったといいます。この経験から、「自分もその心境を味わってみたい」と、大阪マラソンでの完走を目標に掲げるようになりました。
手術は無事に成功し、腫瘍は切除されましたが、治療の影響で必要なホルモンが出なくなり、現在も薬の服用が欠かせない状態が続いています。しかし、山口さんはこのハンディキャップを乗り越え、自分がベストタイムで走りきることで、監督を務める箕面自由学園高校(豊中市)の野球部員に、大きな目標に挑戦する大切さを伝えたいと考えました。この思いが、走る大きな原動力となったのです。
レース中の苦難を乗り越え、自己ベストに迫るタイムでゴール
レース当日は季節外れの気温の高さから脱水症状を起こし、中盤で脚がけいれんするという苦難に見舞われました。「歩いてしまおうか」という思いがよぎったものの、駆けつけた野球部員や家族からの「頑張れ」「いけるぞ」といった温かい声援に支えられ、最後まで走りきりました。その結果、自己ベストに迫るタイムでの完走を達成することができたのです。
山口さんは走り終えた後、「入院していた時は、フルマラソンを完走することは夢にも思わなかった。諦めない大切さが伝わっていたらうれしい」と語りました。彼の挑戦する姿は、野球部員たちに大きな勇気を与えたことでしょう。この感動的なストーリーは、スポーツを通じた人間の強さと希望を象徴するものとして、多くの人々の心に響くはずです。



