明治学院大・中村匠吾新監督、箱根駅伝2031年本戦出場を宣言
明治学院大・中村新監督、箱根駅伝2031年本戦出場目指す

明治学院大学陸上部、中村匠吾氏が新監督に就任

明治学院大学は3月5日、東京都港区の白金キャンパスにおいて、陸上部(長距離ブロック)の新監督に就任する中村匠吾氏(33)の記者会見を開催した。中村新監督は、チームの目標として「箱根駅伝において、2030年の予選会突破、そして2031年の本戦出場を目指したい」と意気込みを語った。

中村新監督の経歴と決意

中村氏は駒澤大学時代、2015年の第91回箱根駅伝1区で区間賞を獲得した実績を持つ。その後、富士通に進み、2019年の東京オリンピック代表選考会であるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)を制覇し、五輪出場権を勝ち取った。しかし、その後は故障に悩まされ、コロナ禍で1年延期された2021年東京オリンピックでは61位に終わっている。

明治学院大学は、ヘボン博士が1863年に創設した塾を起源とし、2000年代以降、駅伝をはじめとするスポーツ強化に力を入れている。箱根駅伝では関東学生連合のメンバーとして選手を輩出してきたが、チームとしての本戦出場はまだ果たせていない。

監督就任への経緯と今後の展望

大学側はさらなる強化策を模索する中、強豪校・駒澤大学の関係者に相談し、中村氏に白羽の矢を立てた。昨年12月に監督就任を打診されたが、中村氏は当時まだ現役選手であり、指導経験もなかった。「正直、迷いもあった。どこまで築き上げることができるのか、不安はあった」と振り返る。

背中を押してくれたのは、駒澤大学時代の恩師である大八木弘明総監督だった。「中村のカラーを作りながら、一からチームを本戦に導いていけばいいんじゃないか」という助言が決断の後押しとなった。

中村氏は昨年から指導者転身を視野に入れ、早稲田大学大学院でスポーツマネジメントを学んでいた。米国ニューメキシコ大学への研修では、好成績を残す米国の実情を視察し、修士論文にまとめた経験を持つ。「私自身も良い結果がずっと続いたわけではなく、故障期間が長かったり、いろんな苦労をしてきた。そういったところも含めて選手に伝えていきたい」と語り、自身の経験を生かした指導を展開していく方針だ。

選手からの評価と具体的な目標

中村新監督は既に3月2日から指導を開始しており、「一人一人がしっかりとした考えを持って、真面目に取り組んでいるというのが第一印象」と述べている。一方、今年1月の箱根駅伝で関東学生連合のメンバーとして5区を走った高橋歩夢選手(3年)は、「すごく冷静な方で、あまり口数が多い方ではないような感じだけど、言っていることが的確で、選手としても身に染みる言葉が多い」と評価している。

明治学院大学の箱根駅伝予選会での過去最高順位は、2024年10月に行われた第101回大会予選会での19位である。中村監督は「まず現実的な目標として初年度は過去最高順位である19番を確実に上回ることを掲げたい」と強調した。

追い風となる増枠発表

追い風となるのは、2028年の第104回大会以降、本戦出場チーム数が3チーム増えることが昨年12月に発表された点だ。2030年の予選会突破を目標としているが、中村監督は「選手たちの練習を見る限り、前倒しは十分可能なのではないかと思っている。増枠も発表されているので、しっかり一丸となって頑張っていきたい」と意欲を示している。

明治学院大学陸上部は、中村匠吾新監督の下、新たな挑戦を始めようとしている。経験豊富な指導者と若い選手たちが一体となり、箱根駅伝本戦出場という夢の実現を目指す姿が注目される。