菊地祥平の引退表明でアルバルク東京が奮起 「祥平を横浜アリーナに」CS出場へ燃える
菊地祥平引退でアルバルク東京奮起 CS出場へ燃える (15.04.2026)

ベテラン菊地祥平の引退表明がアルバルク東京に新たな闘志を生む

負けたくない。その理由がまた一つ増えた。Bリーグ1部(B1)に所属するアルバルク東京(A東京)のベテラン、菊地祥平(41)が4月10日、今シーズン限りでの現役引退を正式に表明した。この決断は、プレーオフ・チャンピオンシップ(CS)進出をギリギリで争うチームに、さらなる奮起と結束をもたらしている。

13年にわたる貢献と「守備の職人」としての軌跡

菊地は「黄金世代」と呼ばれる選手の一人として知られ、2007年に東芝ブレイブサンダース(現・川崎ブレイブサンダース)でプロキャリアをスタート。2013年にアルバルク東京へ移籍し、越谷アルファーズでの期間を挟み、通算13年にわたりチームを支えてきた。特に2017-18年シーズンと2018-19年シーズンでは、リーグ唯一の連覇に大きく貢献した。

引退の決断について、菊地は「身体的にチームが求めるパフォーマンスを出しづらくなっていた。伊藤大司GMにそのことを伝え、潮時かなと感じた」と明かす。年齢的な限界を自覚しながらも、ハードな練習を続けてきた理由を「練習しないと体が動かなくなる。けがをしないギリギリを狙って動いた」と語り、その姿勢が若手選手を鼓舞してきた。

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今季も増えた出場機会とチームへの不可欠な存在感

今シーズンは開幕前、「ロスター外がメイン」と告げられていた菊地だが、チームのけが人が相次いだことで出番が増加。4月5日時点で、前シーズンの16試合を上回る25試合に出場している。天皇杯全日本選手権では、外国籍選手の出場制限の中で重要な役割を果たし、準々決勝では延長戦でのこぼれ球への飛びつきが勝利へのアシストとなった。

4月4日と5日の秋田ノーザンハピネッツ戦では、平岩玄との連係プレーを見せ、緻密な戦術に溶け込む姿を披露。相談役として客観的にチームを見るだけでなく、選手としてのハードワークを怠らなかったことが、今も戦力として評価される理由だ。

家族とクラブへの深い感謝の念

引退を決意した後、真っ先に報告したのは妻と子どもたちだった。菊地は「東芝を退団した時、やめようと思っていたが、妻が『まだやりなよ』と引き留めてくれた」と振り返る。大学時代まで得点源だったプレースタイルを捨て、守備力に特化した変身は、妻の後押しがあってこそ可能だった。

クラブへの思いも強い。「東芝を退団した後、アルバルクは僕を拾ってくれた。恩返しは連覇に貢献しただけでは足りない。越谷に行った後も戻してくれた。アルバルクより魅力的なチームはない。ここで完結させたい」と心からの感謝を口にする。

チームに残す「守備の心構え」とCSへの強い思い

菊地がA東京で築き上げた「守備の心構え」を若手に伝えることが、残された使命の一つだ。「年齢を重ねてもプレーするには、ずる賢さ、いやらしさも必要だ」と自らの経験を語り、小酒部泰暉や安藤周人、ザック・バランスキー主将らにその哲学を継承したいと考えている。

引退表明後も、ベンチ外となった試合では、練習のサポートに加え、試合中の選手観察やコーチ陣への助言を続けるなど、チームへの貢献を欠かさない。けが人が復帰し、開幕時のロスターが整った今、チームは連係面の課題を克服し、攻守の遂行力を40分間維持することを目指す。

菊地自身は「最後は優勝したい。そのための役割をこなしていく」と決意を新たにする。チームメイトからは「祥平を横浜アリーナ(CS決勝)に連れて行く」という声が上がり、バランスキー主将は「間違いなく原動力になる」とCS出場圏ギリギリの戦いへの力を強調した。

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チームメイトと監督からの賛辞と激励

菊地の引退表明を受け、チームメイトや監督からは感謝と激励の言葉が相次いだ。バランスキー主将は「リスペクトしかない。ブラザーだよ」と尊敬の念を表し、ロシターは「泥くさくスタッツに残らないプレーで多くのタイトルをもたらした」とその貢献を称えた。

アドマイティス監督は「彼の存在はプラスの影響しかない。コート内外で欠かせないことをやってくれる」と信頼を寄せ、フォスターは「天皇杯に加え、リーグ王者になって引退させなきゃ」と奮起した。チーム一丸となって、菊地に最高の花道を用意しようとする姿勢が明確だ。

アルバルク東京は、菊地祥平というベテランの引退を機に、新たな結束と闘志を燃やしている。CS出場への道のりは厳しいが、チーム全体が「祥平を横浜アリーナに」という思いを原動力に、勝利を目指して突き進む。