北海道新幹線談合疑惑、札幌市長が影響懸念 JR北グループ会社も関与
北海道新幹線談合疑惑、札幌市長が影響懸念

北海道新幹線の延伸工事をめぐり、公正取引委員会が独占禁止法違反の疑いで鉄道工事会社など9社を立ち入り検査した問題で、札幌市の秋元克広市長が19日、工事への影響を懸念するコメントを発表した。立ち入りを受けた業者には、JR北海道グループの「北海道軌道施設工業」(札幌市)が含まれており、同社が談合に加わった疑いが浮上している。

談合疑惑の経緯

公正取引委員会は19日、北海道新幹線の札幌延伸に向けた工事入札で、複数の鉄道工事会社が談合を繰り返した疑いがあるとして、立ち入り検査を実施した。対象となったのは9社で、その中にはJR北海道グループの北海道軌道施設工業も含まれている。同社は線路や軌道の整備を手がける企業で、JR北海道の新幹線建設事業に深く関与している。

JR北海道広報部は「関係者の皆様にご心配をおかけし、申し訳ありません。北海道軌道施設工業には、調査に全面的に協力するよう指示しています」とコメントした。しかし、談合による工費の吊り上げや工事への具体的な影響については見解を示さなかった。

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自治体への影響

この談合疑惑は、事業費の一部を負担する国や沿線自治体にとって、余分な支出が生じていた可能性を示唆している。北海道交通企画課は報道で疑惑を知ったとし、事実関係の確認や情報収集に追われている。鈴木直道知事は19日、北方領土問題や来年度予算に関する要望で東京に出張中で、状況の報告を受けているという。

札幌市の秋元克広市長は「報道が事実であれば、今後の工事への影響が懸念される。一刻も早く事実関係を究明してほしい」と述べ、早期の真相解明を求めた。

北海道新幹線の現状

北海道新幹線は、新青森駅と札幌駅を結ぶ計画で、新青森―新函館北斗間は2016年3月に開業した。札幌までの延伸は2012年に工事計画が認可され、建設が進められている。当初は2030年度末の開業を目標としていたが、トンネル工事の長期化により、国の有識者会議は2025年に「概ね2038年度末」との見通しを公表した。

事業費も増加の一途をたどっており、鉄道・運輸機構は2025年、約2兆3159億円から最大で1.2兆円増加する見通しを発表。財務省は2026年4月、この費用を「中止すべき水準」と指摘している。

今回の談合疑惑は、すでに巨額の事業費が膨らむ中で発生したもので、今後の工事進捗やコスト管理にさらなる影響を及ぼす可能性がある。

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