首都圏衆院選で自民党が圧倒的勝利、関東1都4県で独占達成
今回の衆院選において、関東圏の1都7県(東京、埼玉、神奈川、千葉、茨城、栃木、群馬、静岡)のうち、東京、埼玉、神奈川、群馬、静岡の1都4県で自民党が小選挙区を独占した。特に群馬を除く東京、埼玉、神奈川の1都3県では、現行の小選挙区制が導入された1996年の衆院選以来、初めての独占となった。
非自民系の当選はわずか4選挙区
関東圏全体の105小選挙区のうち、非自民系が当選したのはわずか4選挙区のみであった。具体的には、中道改革連合の共同代表である野田佳彦氏(千葉14区)、茨城5区の浅野哲氏(国民)、同7区の中村勇太氏(無所属)、栃木3区の渡辺真太朗氏(無所属)だけだった。この結果、小選挙区における自民党の占有率は96.2%に達し、圧倒的な優位性を示した。
過去の選挙と比較すると、自民党が旧民主党から政権を奪還した2012年の衆院選では、関東圏の96議席のうち非自民系は17議席と2桁台を維持していた。しかし、今回はその数が大幅に減少し、野党勢力の弱体化が顕著となった。
野党系の苦戦と地方政治への影響
立憲民主党は公明党との合流により議席拡大を目指したが、多くの選挙区で自民党候補に票差を広げられ、苦戦を強いられた。立民系候補で比例復活できたのは、自民党の重複立候補者が小選挙区で大量当選し「名簿不足」となったため議席が割り振られた長妻昭氏(中道、東京27区)を含む7人にとどまった。
かつて政権を担った旧民主党の流れをくむ枝野幸男氏(埼玉5区)や海江田万里氏(東京1区)といった中道の大物議員でさえも議席を落とす結果となった。この状況について、法政大学の白鳥浩教授(現代政治分析)は次のように指摘する。
「首都圏は特に無党派層の動向が選挙結果に大きな影響を与える。今回、多くの無党派層が自民党支持に傾いたことが結果につながったと考えられるが、国民の多くが自民党のほぼ全勝を望んでいたわけではないだろう」と述べた。
さらに、白鳥教授は「国会議員がいない地域では地方議員の育成も難しくなる。来年の統一地方選を含め、地方政治にも大きな影響が及ぶ可能性がある」と警鐘を鳴らしている。
民主主義のバランスへの懸念
今回の選挙結果は、関東圏における政治勢力の偏りを浮き彫りにした。専門家からは「バランスの悪い民主主義」との指摘も出ており、今後の政治動向が注目される。無党派層の動向が選挙の行方を左右する中、多様な意見が反映される政治システムの在り方が問われている。