千葉県松戸市矢切の緑豊かな田園地帯で、子どもたちが泥んこになりながら田植えを楽しむ体験会が開かれた。この催しは、地域の農業や自然環境を次世代に継承することを目的に、市民団体「矢切の耕地を未来につなげる会」が主催。2019年から毎年実施されており、今年も松戸市内や近隣市、東京都内から親子連れら約100人が参加した。
泥と格闘しながら苗を植える子どもたち
参加者は、地元の農業者から稲の生育や苗の植え方について丁寧な説明を受けた後、水をたたえた田んぼに足を踏み入れた。最初は泥の感触に驚いていた子どもたちも、すぐに慣れて大はしゃぎ。中には全身泥だらけになりながら、真剣な表情で苗を植える姿も見られた。農家から「しっかり植えないと秋にお米ができないよ」と激励されると、子どもたちは一層集中して作業に取り組んでいた。
参加者の声:豊かな体験に笑顔
習志野市から参加した鈴木ゆうこさん(42)は、長女の晴渚ちゃん(4)と一緒に田植えを体験。「小学校受験を控えているので、心豊かな体験をさせたかった。私自身もマイナスイオンに癒やされました」と語った。晴渚ちゃんは「水が温かくて楽しかった」と満面の笑みを見せ、泥んこになった服も気にしない様子だった。
都市農業の価値を再認識
この体験会は、矢切地区で物流倉庫の建設など開発計画が持ち上がったことをきっかけに始まった。主催団体は、矢切の耕地の価値や都市農業の重要性を市民に再認識してもらいたいと考えている。田んぼを提供した農業者の唐沢圭輔さん(47)は「食は一生を通じて毎日必要です。主食であるコメがどのように作られ、身近な場所で栽培されているかを感じてほしい」と話した。
参加した親子連れは、泥の感触や苗の重みを体感しながら、普段何気なく食べているお米がどのようにしてできるのかを学ぶ貴重な機会となった。秋には収穫祭も予定されており、自分たちで植えた稲が実るのを楽しみにしている。



