高市首相、復興庁の独立維持を表明 防災庁との統合に否定的見解
高市首相、復興庁独立維持 防災庁統合に否定的

高市早苗首相は22日の参院本会議の代表質問で、復興庁が設置期限を迎える2030年度末以降も独立した形を視野に、福島県復興に特化した機能を維持する意向を表明した。政府内では11月に発足する見通しの防災庁に復興庁機能を組み込む案が浮上しており、被災地からは復興事業の優先順位が下がりかねないとの不安視する声も上がっている。しかし高市氏は「二つの組織は任務が明確に分かれている」と強調し、統合に否定的な考えを暗に示した形だ。

星議員の質問に答弁

高市氏は自民党の星北斗参院議員(福島選挙区)への答弁で、復興庁の役割を明確にした。復興庁は東日本大震災や東京電力福島第1原発事故の被害を受けた主に福島、岩手、宮城3県の復興を主導する組織である。一方、防災庁は南海トラフ、日本海溝・千島海溝の両巨大地震などを想定し、災害発生時から復旧・復興までを一貫して担い、平時には被害抑制策を検討する事前防災に取り組む組織だ。与党内でも「防災庁は今後の大規模災害を重視しており、組織を統合すれば震災復興の司令塔としての存在感は埋没する」との懸念が出ている。

復興課題の長期化

原発事故に伴う除染で出た土壌の県外最終処分や帰還困難区域全域の再生を含む復興の重要課題を巡っては、30年度末以降も実現に向けた取り組みが長期化する見通しだ。星氏は「被災地からは防災庁の設置により復興の優先順位の低下や風化が進むとの不安の声が聞かれる」と復興機能の在り方をただした。

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高市氏は30年度末以降の対応を巡り、防災庁と復興庁の役割の違いを説明した上で「福島の復興は中長期的な対応が必要だ。復興庁が果たしている役割や機能が引き続き必要であることに変わりはない」と明言した。また、4月に始まった第3期復興・創生期間について「まずは(期間終了までの)5年間でさまざまな課題を解決していく」と改めて強調した。

首相の踏み込んだ言及

高市氏は福島民友新聞社などのこれまでの取材に対し、30年度末以降も復興機能を維持する考えは示していたが、代表質問では復興体制の在り方や組織統合の是非について一歩踏み込んで言及した。復興庁は「復興の司令塔」として2012年2月に発足。当初の設置期限は2020年度末だったが、政府は長期化する原発事故の影響などに対応するため期限を10年延長した経緯がある。

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