衆院憲法審査会は14日、緊急時の国会議員の任期延長などを憲法に規定する「緊急事態条項」に関して、衆院事務局がまとめた素案を基に各党が意見を表明した。緊急事態条項が衆院における改憲論議の焦点となる中、与党などが具体化を進めるべきだと主張する一方、緊急事態の際に政府の権限を強化する「緊急政令」などに対し、野党から慎重な意見が相次いだ。
自民党の主張
自民党の新藤義孝氏は、国会の事前承認を経て内閣が認定する「選挙困難事態」について、「現職に加え、前職の国会議員にも暫定的に身分復活を認め、国会承認の議決に加わってもらうことが適切だ」と主張した。期間の上限は6カ月程度が妥当だとした。
緊急政令の必要性
緊急政令をめぐり、素案は「国会による法律の制定を待ついとまがないと認める特別の事情があるとき」に「内閣は、法律と同一の効力を有する緊急政令を制定することができる」としている。新藤氏は「究極の事態に陥った時に備え、国家の機能を維持するための条項を設けることは必須」と述べた。
日本維新の会の反応
日本維新の会の馬場伸幸氏は「緊急事態条項創設について反対派は権力の暴走につながると主張しているが、改憲反対ありきの常套句に過ぎない」と発言。直ちに「条文起草委員会」を設置し、条文案の作成に入るよう訴えた。
中道改革連合の立場
一方、中道改革連合の国重徹氏は、素案について「あくまでも議論の整理だ」と指摘。「論点は出尽くしているので後は決めるだけだ、といった現状認識は当てはまらない」と述べた。
国会機能の優先
緊急事態の際の国会対応をめぐり、国重氏は「平時の国会機能をいかに維持するか。これこそ、より優先すべき重要課題ではないか」と強調し、臨時国会の召集期限の明記や、衆院解散権の制限についてもセットで議論すべきだと主張した。
国民民主党の見解
国民民主党の玉木雄一郎代表は、緊急事態条項の議論について「蒸し返さない方が得策」と述べ、慎重な姿勢を示した。
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