長野・阿部知事、5選出馬表明「多選の弊害」認識も決断
長野・阿部知事、5選出馬表明「多選の弊害」認識も決断

長野県の阿部守一知事(65)は5月13日、長野市内のホテルで記者会見を開き、今夏の知事選(7月23日告示、8月9日投開票)に5期目を目指して立候補する意向を正式に表明した。阿部氏は「多選の弊害」について自ら言及しながらも、「16年間で培ってきたものを生かし、さらに県政を担うのが私の責任だと考えた」と説明し、決断に至った経緯を語った。

多選の弊害を認識しつつ決断

阿部氏は記者会見で、「知事にはさまざまな権限が集中する。長期にわたると組織の硬直化やマンネリ化といった弊害が生じる」と述べ、出馬の是非について「真剣に考えた」と強調した。その上で、現在を人口減少や国と地方の関係など大きな社会変革期と位置づけ、「私のすべてをかけて5期目に挑戦したい」と訴えた。具体的な公約は改めて発表する予定だ。

全国知事会長としての立場

阿部氏は2025年9月に長野県知事として初めて全国知事会長に就任しており、任期2年のうち1年を残している。このため、知事選への立候補は既定路線との見方もあったが、阿部氏は「知事会長の職責は別」とし、あくまで県知事としての責任に基づく決断だと強調。一方で、「知事会長の立場も生かし、より大きな改革に取り組みたい」とも語った。

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多選によるリスクへの対策

阿部氏は初当選時(2010年)の49歳から現在65歳となり、異論を唱える人が減ることは「ちょっと危うい」と認識。多選による組織の硬直化を防ぐため、「私がいなくても正常に動く仕組みづくり」を進める考えを示した。

支援組織が後押し

会見に先立ち、阿部氏は同じホテルで開かれた支援組織「明日の長野県づくり推進会議」の会合に出席。同会議は県議会の主要会派や経済団体などで構成される政治団体で、前回、前々回の知事選でも阿部氏の出馬を後押しした。議長の藤原忠彦氏(元川上村長)によると、この日も「全会一致」で支援を確認したという。

他陣営の動き

知事選を巡っては、共産党県委員会や県労連などでつくる「明るい県政をつくる県民の会」も29日に総会を開き、候補者擁立の記者会見を行う予定で準備を進めている。

過去の多選事例

全国知事会によると、現職知事では栃木県の福田富一氏、宮城県の村井嘉浩氏が6期目で、5期目も3人いる。過去の最長は奈良県の奥田良三氏(1951~80年)、石川県の中西陽一氏(63~94年)の8期。長野県でも西沢権一郎氏(59~80年)が6期務めている。

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