衆院定数削減に向けた議論が本格化 自民党がプロジェクトチーム設置へ
自民党の加藤勝信・政治制度改革本部長は2026年3月6日、衆議院議員定数の削減実現に向けて、党内部にプロジェクトチーム(PT)を設置し、本格的な議論を開始する考えを明らかにしました。これは日本維新の会との連立政権合意書に記載された「衆院議員定数(465)の1割削減」の具体化を目指す動きです。
維新の会が主張する比例区のみ削減案
日本維新の会は「比例区のみで45議席削減」という具体的な案を強く主張しています。同党は定数削減を「改革の中心的な課題」と位置付けており、昨年提案した小選挙区25議席・比例区20議席の削減案に比べて、実現可能性が高いと判断しているとみられます。
しかし、自民党内ではこの比例区のみ削減案に対して慎重な意見が根強く存在しています。閣僚経験者からは「野党の賛同が得られない」との指摘があり、小選挙区も含めた削減を求める声が上がっています。
過去の経緯と今後の課題
自民党と維新の会は昨年の臨時国会で、与野党による議論開始から1年以内に結論が出ない場合、自動的に「小選挙区25議席、比例区20議席」を削減する条項を含んだ法案を提出しました。しかし、野党の支持を得られず、成立を断念した経緯があります。
加藤本部長は同日開催された政治制度改革本部総会で、「定数削減は衆院選の公約に明記した事項である。改めてどのように対応すべきか、議論を進めてほしい」と参加者に呼びかけました。会合終了後、記者団に対し、出席者から「実現を目指すべきだ」との意見が出たことを明かしています。
一方で、比例区のみの削減案に関する具体的な議論は今回の会合では行われなかったと説明しました。この点が今後のプロジェクトチームでの主要な論点となる見込みです。
専門家の見解と政治的影響
政治学者からは、比例区のみの削減案について「小政党の淘汰がさらに進む可能性があり、一般の理解を得るのが難しい面がある」との指摘があります。ただし、政治学者の中にもこの案を支持する意見が存在することも事実です。
自民党内の慎重論と維新の会の強い主張の間で、どのような調整が行われるかが注目されます。定数削減問題は、連立政権の協力関係や今後の選挙制度改革にも大きな影響を与える重要な政治課題です。
プロジェクトチームでは、具体的な削減方法や時期、野党との調整方針など、多角的な観点から議論が深められる見通しです。今後の進展が政治状況に与える影響は小さくありません。
