高市政権下で異例の審議短縮、党内沈黙に「恐怖政治のよう」との声
2026年3月13日、2026年度当初予算案が衆議院予算委員会で可決されました。高市早苗首相の号令のもと、自民党は「数の力」を背景に審議の短縮を推進し、過去20年で最短となる約59時間での採決に踏み切りました。これは通常80時間程度が目安とされる審議時間を大幅に下回る異例の事態です。
党内から上がる「恐怖政治」との声
審議短縮の背景には、自民党が歴史的大勝を果たした先の衆院選があります。首相は投開票翌日の記者会見で「一日でも早く成立させていく」との方針を表明していました。しかし、この強引な手法に対して、党内からは沈黙が続き、政権幹部からは「恐怖政治のよう」との声が漏れています。
13日午後、国会内で開催された自民党所属の衆院議員会合では、鈴木俊一幹事長が「乱暴な国会審議との批判は全く当たらない。限られた日程の中で熟議を尽くすため、最大限の配慮をしてきた」と訴えました。会場は拍手に包まれましたが、この「熟議」の強調は、異例の審議短縮を正当化するためのものであると見られています。
37年ぶりの分科会見送りと審議の窮屈さ
今回の予算審議では、以下のような異例の措置が取られました:
- 審議時間が約59時間と過去20年で最短
- 37年ぶりに分科会の開催が見送られた
- 衆院解散の影響で審議日程が極めて窮屈になった
これらの措置により、「国論を二分する政策」についての深い論争が避けられ、巨大与党が首相の意向に従う形で沈黙を貫く現状が表面化しました。本来であれば予算審議には2カ月程度の時間がかかるとされていますが、日程の制約が批判を呼んでいます。
今後の課題と民主主義への懸念
高市政権の強引な手法は、民主主義のプロセスに対する懸念を生んでいます。審議短縮が「数の力」に依存する傾向は、議会制民主主義の根幹を揺るがす可能性があると指摘されています。今後、政権がどのように国会運営を進めていくかが注目されます。
一方で、鈴木幹事長は会合で「最大限の配慮」を強調しましたが、実際の審議過程では野党からの批判が相次ぎ、与党内でも不満の声がくすぶっています。このような状況下で、政権がどのように国民の信頼を維持していくかが重要な課題となっています。



