2026年度予算案、衆院通過へ 委員長職権で採決決定に野党反発強める
衆議院予算委員会は12日、2026年度予算案を13日に採決し、衆院本会議へ緊急上程することを坂本哲志委員長(自民党)の職権で決定しました。この動きに対し、野党側は坂本委員長の解任決議案を衆院に提出するなど反発を強めていますが、与党は予算案の年度内成立方針を変えておらず、13日に衆院を通過する公算が大きくなっています。
与党の強硬姿勢と野党の反発
高市首相は12日の予算委員会集中審議で、「国民生活に支障を生じさせないよう年度内に成立させていただきたい」と述べ、予算案への協力を呼びかけました。これに対し、中道改革連合の階幹事長は「質、量ともに充実した審議が必要だ」と迫りましたが、首相は「国民の安心のためにという思いは与野党共通だ」と応じ、審議の早期終結を目指す姿勢を示しました。
野党側は週明け以降の採決を主張しており、国民民主党は11日、自民党側に「16日採決なら賛成する」との意向を伝えました。しかし、与党は参議院での審議日程が窮屈になり、年度内成立が困難となるため、この提案を聞き入れませんでした。また、国民民主党が昨年12月に自民党と「予算について年度内の早期に成立させる」との合意書を交わしながら、衆院解散を理由に態度を変えたことへの不信感も与党内にあったとされます。
野党の解任決議案提出と与党の対応
与党側の強引な姿勢に反発し、中道改革、参政、チームみらい、共産党の野党4党は12日夜、坂本委員長の解任決議案を衆院に共同で提出しました。中道改革の重徳和彦国会対策委員長は提出後、記者団に対し、「職権での委員会開催を重ねた坂本氏の姿勢は容認できない。政治史上に残る汚点だ」と厳しく批判しました。国民民主党も解任決議案に賛成し、予算案には反対する方向で検討を進めています。
同日の集中審議では、野党側から坂本委員長の姿勢をただす質問が相次ぎましたが、坂本氏は「与野党合意がない場合は、職権で決めざるを得ない」と反論しました。与党は13日午後の衆院本会議で、解任決議案を否決する構えです。予算案はその後、予算委員会で可決され、本会議に緊急上程される見込みで、同日夜の本会議で与党の賛成多数で可決し、参院に送付される見通しです。
参院での課題と与党内の懸念
一方、参議院では与党が過半数を割っており、与野党の対立が参院の法案審議全体に影響することを懸念する声が与党内からも上がっています。自民党と連立を組む日本維新の会幹部は、「『損して得取れ』で、野党と円満に進めた方が後々のことを考えれば良かった」と漏らしており、今後の審議における協調の重要性を指摘しています。
この一連の動きは、2026年度予算案の早期成立を目指す与党と、審議の充実を求める野党との間で、国会運営をめぐる緊張が高まっていることを示しています。今後の参院審議では、与野党の対立がさらに深まる可能性もあり、政治的な駆け引きが注目されます。



