G7外相会合で米長官が初日欠席、欧米間の溝が鮮明に
先進7カ国(G7)外相会合が3月26日、フランス・パリ近郊のセルネラビルで2日間の日程で開幕しました。初日の会合では、米国のルビオ国務長官が参加せず、注目を集めました。フランス外交筋によると、会合では共同声明の発表を断念し、議長国であるフランスが討議内容をまとめた声明を出す予定となっています。
イラン対応を巡る欧米の対立が深刻化
この決定の背景には、イランへの対応を巡る欧州と米国との間の溝が深まっていることがあります。軍事作戦への関与に否定的な姿勢を示す欧州諸国に対し、米国はより強硬な協力を迫っており、両者の見解の相違が会合の成果に影を落としています。初日には、茂木敏充外相をはじめとするG7各国の外相に加え、招待国として韓国、インド、ウクライナ、ブラジル、サウジアラビアの外相も参加しました。
会合では、国際社会が直面する諸課題への対応について、国連を中心とした多国間主義を強化するための取り組みが議論されました。参加国は、グローバルな課題解決における協力の重要性を確認しつつ、具体的な方策について意見を交わしました。
緊迫するイラン情勢とウクライナ問題が焦点に
2日目の27日には、ルビオ米国務長官も参加し、緊迫するイラン情勢への対応が協議される見込みです。イランが要衝であるホルムズ海峡を事実上封鎖し、原油価格の高騰を引き起こしていることから、世界経済への影響に対する懸念が高まっています。この問題は、G7の財務相、エネルギー相、中央銀行総裁が3月30日にオンライン形式で開催する会合でも取り上げられる予定です。
さらに、ロシアの侵攻を受けるウクライナ問題も27日の議題に含まれており、国際的な安全保障と地域安定の観点から、G7各国の連携が試される場となるでしょう。欧米間の溝が鮮明になる中、今後の外交交渉や国際協調の行方に注目が集まっています。
今回の会合は、パンデミック後の国際秩序再構築や、エネルギー危機、地政学的緊張の高まりといった複雑な課題に直面する中、G7が一致した対応を示せるかどうかの試金石とも言えます。フランスが議長国としてまとめる声明には、こうした課題への共通認識と今後の方向性が盛り込まれることが期待されます。



