日仏首脳会談で中東情勢への連携強化を確認 重要鉱物供給網の強靱化が焦点
高市首相は4月1日、フランスのマクロン大統領と東京・元赤坂の迎賓館で首脳会談を実施した。両首脳は、中東情勢を巡り、事実上の封鎖が続くホルムズ海峡の航行安全確保や原油などの安定供給の重要性を確認。事態の早期沈静化に向けて、緊密に意思疎通を図ることで一致した。
会談後には、重要鉱物のサプライチェーン(供給網)の強靱化を柱とした共同声明を発表する予定だ。フランスは先進7か国(G7)の今年の議長国であり、マクロン大統領の来日は約3年ぶりとなる。
安全保障の密接な関連性を強調
首相は会談の冒頭で、「欧州・大西洋とインド太平洋の安全保障は密接に関連している。中東情勢は両国共通の喫緊の課題だ」と強調。マクロン大統領はこれに応え、「両国は多国間主義に基づく国際秩序など、共通の価値観を共有している」と述べた。
共同声明では、経済的威圧を強める中国を念頭に、重要鉱物の輸出規制について「深刻な懸念」を表明する方針だ。さらに、経済安全保障の強化に向けたロードマップ(工程表)を策定し、レアアース(希土類)などの安定供給に関する共同事業を加速化させることも盛り込まれる。
原子力エネルギー分野での協力推進も明記
次世代原子炉「高速炉」の開発を含む原子力エネルギー分野での協力を推進することも共同声明に明記される。両政府は会談に先立ち、都内で外務・防衛閣僚会合(2プラス2)を開催。安全保障面でさらなる連携の強化が不可欠との認識を共有した。
小泉防衛相とカトリーヌ・ボトラン国防相も会談し、防衛協力推進に向けた工程表に署名。これにより、日仏間の防衛分野での具体的な協力が前進することが期待される。
今回の首脳会談は、中東情勢の緊急性と、重要鉱物を巡る経済安全保障の課題に焦点を当てたものとなった。両国は、国際秩序の維持と資源の安定確保に向けて、緊密な連携を深める姿勢を示している。



