南相馬の地域おこし協力隊員、キャンピングカーで観光振興プロジェクトを開始
南相馬の協力隊員、キャンピングカーで観光振興

福島県南相馬市の地域おこし協力隊メンバーである日下あすかさん(30)が、キャンピングカーを中心とした観光プロジェクトを始動させた。このプロジェクトは、福島県の沿岸地域である浜通りをロードトリップの拠点とすることを目指している。

プロジェクトの概要

日下さんは、地域内のさまざまな観光スポットを結ぶモデルコースも提案している。「浜通りを、災害に見舞われた地域から、人々がドライブ旅行に訪れる楽しい地域に変えたい」と彼女は語る。

日下さんの経歴

浜通りの富岡町出身の日下さんは、いわき市の高校を卒業後、東京芸術大学大学院に進学。その後、建築設計事務所の隈研吾建築都市設計事務所で約3年間勤務した。2024年8月に浜通りに戻り、南相馬市を拠点とする地域おこし協力隊の一員として活動を開始した。

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復帰のきっかけ

日下さんが浜通りに戻る決断をしたのは、勤務先の設計会社が浪江町の駅前開発プロジェクトに携わったことがきっかけだった。建築家として復興プロジェクトに取り組む中で、被災地の状況をより深く理解し、地域に人々を呼び込むための仕組みを作る必要性を強く感じたという。

「当時、私の仕事は建物を通して人々が訪れる場所を作り出すことでしたが、今度は自分が人々を引きつけるような仕事をしてみたいと思うようになった」と彼女は振り返る。

キャンピングカーへの着目

日下さんはまず、移動手段と宿泊場所を兼ね備えたキャンピングカーに注目した。キャンピングカーは観光だけでなく、地域の防災対策にも貢献できると考えた。準備として、北海道に2カ月滞在し、観光客向けにキャンピングカーをレンタルする会社で勤務。さらに、キャンピングカー旅行で人気のニュージーランドにも赴き、市場調査を実施した。

具体的な成果

2025年2月、日下さんは一般社団法人「コトづくり」を設立。地元の観光業者との交渉を通じて、浜通りにおける車中泊専用駐車場を1カ所から6カ所に増やした。また、地域の魅力を引き出すロードトリップのモデルコースを企画し、テストツアーも実施した。今夏には、本格的なキャンピングカーのレンタルサービスを開始する予定だ。

「私にとっては、浜通り全体が故郷。地域を見渡せば、どの町にもそれぞれ独特の魅力がある」と日下さんは語り、この地域の新たな価値を広く発信することに尽力している。

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