和歌山・九度山町議会が議長に辞職勧告決議可決、職員へのパワハラ疑いで
九度山町議会が議長に辞職勧告決議、職員へのパワハラ疑い

九度山町議会が議長に辞職勧告決議、職員へのパワハラ疑いで可決

和歌山県の九度山町議会は3日、山下晴夫議長(77)に対して議長辞職勧告決議を可決した。この決議は、山下議長が町職員に対して行った発言がパワーハラスメントの疑いがあると判断されたことに基づくものだ。決議には法的拘束力はなく、山下議長は辞職しない意向を示している。

水道料金免除を巡る発言が問題に

町議会の調査によると、山下議長は1月27日、町が物価高騰対策として実施する水道料金の全額免除を巡り、問題を提起した。町が関連予算が成立していない時期を含めて全額免除すると記したちらしが住民に配られたことに対し、男性職員に対して「議会軽視だ」「どないするん」などと大きな声で発言したとされる。これらの発言は、議会軽視を非難する内容であり、職員に対する威圧的な言動と見なされた。

町議会は、山下議長の発言が「パワハラが疑われる言動だ」と判断し、問題視した。これを受け、町議4人が連名で議長辞職勧告決議案を提出した。採決は山下議長が退席した後に行われ、4対4の賛否同数となったが、副議長の裁決により可決された。

山下議長の釈明と今後の対応

山下議長は採決後、「話し合いをしていかないといけないこともあり、引き続き議長としてやらせてほしい」と述べ、辞職しない姿勢を明確にした。また、報道各社の取材に対しては、「発言内容は認める。一方、声は元々大きく、威圧する意図はなかった」と釈明した。自身の声の大きさが誤解を招いた可能性を示唆している。

町は今後、山下議長の発言について、弁護士らによる第三者委員会を設置して調査する方針だ。この調査は、発言の背景や意図を客観的に評価し、適切な対応を決定するために行われる。九度山町議会では、議長と職員の間のコミュニケーション改善が課題として浮上している。

この件は、地方議会におけるパワーハラスメント問題の一例として注目を集めており、議会運営の透明性と職員の労働環境の向上が求められる状況だ。和歌山県内では、類似の事例が報告される中、九度山町の対応が他自治体の参考となる可能性がある。