東京都が宿泊税改正条例案を提出 オーバーツーリズム対策で持続可能な観光を目指す
東京都は2026年2月20日、観光客の急増に伴う混雑や環境問題に対応するため、宿泊税改正条例案を都議会第1回定例会に提出した。小池百合子知事は定例記者会見で、持続可能な観光振興に向けた取り組みの一環として、今回の改正案を説明した。
観光客増加で新たな課題が顕在化
近年、東京都を訪れる観光客が大幅に増加し、ごみ問題や交通混雑、地域住民への影響など、いわゆるオーバーツーリズムによる課題が顕在化している。こうした状況を受け、都は観光の質的向上と持続可能性を確保するため、宿泊税制度の見直しに着手した。
小池知事は記者会見で、「観光客の増加は経済効果をもたらす一方で、新たな課題も発生している」と指摘。環境変化に対応し、長期的な観光振興を実現するため、条例改正が必要だと強調した。
業界団体からの意見を踏まえた改正案
改正条例案の提出に先立ち、都はホテル業界をはじめとする関係団体から幅広く意見を聴取してきた。主な意見としては以下の点が挙げられている。
- 徴収事務に伴うコスト負担の軽減
- 税収の使途に関する透明性の向上
- 事業者への具体的な支援策の充実
小池知事は「さまざまな方々から意見を伺っている」と述べ、関係者の声を真摯に受け止めている姿勢を示した。また、来年度予算から、税収使途の透明性を高める取り組みを進めるとともに、事業者の負担軽減に向けた具体的な対策を実施する方針を明らかにした。
AI広報アバター「都星人」も発表
同日の記者会見では、新たなAI広報アバター「都星人(とせいじん)」の発表も行われた。小池知事は、これまでのキャラクターと異なり、AI技術を活用した動画対応や会話機能を持つ点が特徴だと説明。
「プッシュ型の広報手法として、子どもから高齢者まで幅広い都民に親しまれる存在になってほしい」と期待を込めた。都星人はネットを基盤とした汎用性の高いツールとして、今後の都政情報発信に活用される見込みだ。
宿泊税改正条例案は、現在都議会で審議が進められており、可決されればオーバーツーリズム対策の重要な施策として機能することが期待されている。都は今後も関係者との対話を重ね、多くの理解を得られるよう取り組んでいく方針だ。



