兵庫県相生市立中学校の2年生だった男子生徒(当時13歳)が2023年3月に自死した問題で、生徒の両親が同級生3人側に総額約8870万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が20日、神戸地裁姫路支部で開かれました。
父親が法廷で訴え
この日の初弁論で、生徒の父親は「単なる子ども同士のトラブルではない。深刻ないじめが死に追いやった重大な人権侵害です」と述べ、「加害行為の重大性と責任が正しく判定されることが、私たちの最低限の救いです」と訴えました。
両親の代理人弁護士によると、同級生側のうち1人は請求原因となったいじめ行為への認否を明らかにせず、他の2人は全面的に争う姿勢を示しているといいます。
両親側「共同不法行為に問える」
訴状によると、生徒は2年生に進級した2022年4月以降、同級生3人を中心とした悪質ないじめ行為を執拗に受けていました。
- 暴言:「死ね」「きもい」「うざい」などの言葉
- 暴行:羽交い締めで首を絞める、教室の窓の外に頭を押し出す、たたく、蹴るなど
- SNS投稿:校外学習のバス内で寝ている姿を無断撮影し、「変態」と書き込んで投稿
生徒は2023年3月10日に自宅で自死を図り、翌11日に死亡しました。両親側は、同級生3人の行為は理由なき暴力や名誉毀損に当たり、共同不法行為として責任を問えると主張しています。
第三者委「自死、いじめが主たる原因」
弁護士や医師らで構成される第三者委員会は2024年4月、生徒が計36件のいじめを受けたと認定し、「自死に至ったのはいじめが主たる原因」と結論付けました。
また、生徒は死亡する前月の2023年2月に学校が実施したアンケートで、「ひどくぶつかられたり、たたかれたり、けられたりした」「ネット上に悪口を書かれた」といったいじめに関する各質問に「あてはまる」と回答していましたが、校内で情報共有がされていなかったことを指摘。学校の対応を「大きなミス」と批判しました。
これを受け、市教育委員会は2024年度、いじめ問題をめぐる小中学校の対応を検証する委員会を立ち上げています。



