防衛省、硫黄島の機能強化を検討 太平洋側の防空空白域を埋める方針
防衛省、硫黄島の機能強化検討 太平洋側の防空空白域埋める

防衛省が硫黄島の機能強化を本格検討 太平洋側の防空空白域を埋める方針固める

中国の太平洋における軍事活動の活発化を背景に、防衛省は東京都小笠原村の硫黄島における航空基地の機能強化を図る方針を固めた。これまで南西諸島を中心とした防衛強化に注力してきたが、政府関係者が「警戒監視の空白域」と指摘する太平洋側の防備を強化する重要な施策となる。

硫黄島の現状と課題

現在、硫黄島には海上自衛隊員約250人と航空自衛隊員約100人が駐在している。島の中央部には、米軍が空母艦載機の陸上離着陸訓練にも使用する全長約2650メートルの滑走路が存在する。しかし、自衛隊の戦闘機は常駐しておらず、迅速な対応体制が課題となっていた。

火山島である硫黄島の整備には地形的な難しさも伴うが、防衛省は機能強化の検討を加速させる方針だ。複数の防衛省関係者によれば、同省は新年度に港湾整備や滑走路強化に向けた詳細な調査に着手する方向である。

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具体的な強化案と背景

警戒監視体制の強化に加え、大型船が着岸可能な固定式ではない桟橋の設置も検討されている。さらに、中国軍機などの戦闘機飛来に迅速に対応するため、自衛隊の戦闘機を硫黄島に常駐させる案も浮上している。

防衛省は4月に「太平洋防衛構想室」を新設し、年内に予定されている安全保障関連3文書の改定において「太平洋防衛の強化」を明記する方針だ。これにより、硫黄島の機能強化を具体的に推進する枠組みが整えられる。

中国軍の動向と戦略的意義

背景には、中国軍の西太平洋における活動が活発化している現状がある。従来の防衛体制ではカバーしきれない海域での監視能力向上が急務となっており、硫黄島の強化はその重要な一環と位置付けられている。

小笠原諸島周辺に防空識別圏を設定する案も2026年を目処に検討されており、太平洋側全体の防衛ネットワークを強化する構想が進められている。これにより、地域の安全保障環境の変化に対応した多層的な防衛体制の構築が目指されている。

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