米国防総省が文書で明記、辺野古より長い滑走路なければ普天間返還されず
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設を巡り、米国防総省が、辺野古に建設予定の滑走路とは別に、より長い距離の滑走路を日本政府が選定しなければ「普天間飛行場は返還されない」と明記する文書をまとめていたことが明らかになりました。
滑走路の長さに大きな差
現在の普天間飛行場の滑走路は長さ2740メートルですが、辺野古に建設されるV字形の滑走路は長さ1800メートルにとどまります。この長さの差が問題視されており、米連邦議会の政府監査院(GAO)は2017年、短い滑走路は米軍の能力低下を招きかねないと指摘し、より長い滑走路の選定を国防総省に勧告していました。
国防総省の文書内容
今回明らかになった文書は、GAOの勧告に対し国防総省が2025年9月に回答したものです。文書では、長い滑走路の選定を「日本政府と共に進めている」としつつも、最終決定する責任は日本政府にあるとの考えを示しています。これにより、辺野古移設計画の進捗に新たな課題が浮上した形です。
日米政府の合意と防衛相の見解
日米両政府は2013年4月に発表した計画で、緊急時に長い滑走路が必要となる場合は民間の空港を利用することで合意しています。小泉防衛相は20日の記者会見で、「米側は2国間の合意に基づく在日米軍再編の実施を継続するとの見解を示しており、日米間の認識に全く齟齬はない」と述べ、辺野古への移設完了後に普天間飛行場は返還されるとの考えを示しました。
しかし、国防総省の文書が明らかになったことで、滑走路問題が普天間返還の条件として明確に位置づけられたことが注目されます。沖縄県民の間では、長い滑走路の選定が新たな負担や環境問題を引き起こす可能性への懸念も広がっています。
この問題は、日米安全保障体制の維持と沖縄の基地負担軽減という難しいバランスを求められる課題として、今後も議論が続く見通しです。日本政府は、国防総省の要求に対し、具体的な対応策を早急に検討する必要に迫られています。



