日本とEU、6月に首脳協議開催へ調整 先端技術と経済安全保障で協力強化
日本と欧州連合(EU)が6月に定期首脳協議を開催する方向で調整に入ったことが、複数の日EU外交筋への取材により明らかとなった。人工知能(AI)や半導体などの先端技術の研究開発、重要鉱物の確保といった経済安全保障分野での協力強化を中心に議論する見込みである。
多国間主義の主導を目指す背景
米国第一主義を掲げるトランプ米政権の高関税措置や他国への軍事攻撃に動揺が広がる中、自由貿易の推進や法の支配といった価値観を共有する日本とEUは、多国間主義を主導したい考えを持っている。この首脳協議は、そうした国際的な不確実性に対応するための重要な枠組みとなる。
EU欧州委員会の当局者は共同通信の取材に対し、「首脳協議の開催に向けて取り組んでいる」と認めており、具体的な準備が進められていることが示された。
協議の具体的な日程と参加者
複数の日EU外交筋によると、高市早苗首相が6月中旬にフランスで開催される先進7カ国首脳会議(G7サミット)に出席するのに合わせ、EU本部があるベルギーを訪問する案が浮上している。この訪問では、フォンデアライエン欧州委員長およびコスタEU大統領との会談が調整されており、首脳協議の場として活用される可能性が高い。
研究開発プログラムへの参加合意
日本とEUは昨年12月、EUの大型研究開発支援プログラム「ホライズン・ヨーロッパ」への日本の参加で実質合意に達している。今回の首脳協議では、この合意を正式な署名に結びつけることを目指しており、先端技術分野での具体的な協力が一歩前進することが期待される。
協議の主な焦点
- 人工知能(AI)や半導体などの先端技術の共同研究開発
- 重要鉱物の確保を中心とした経済安全保障の強化
- 自由貿易と法の支配に基づく多国間主義の推進
この首脳協議は、日EU間の戦略的パートナーシップを深化させ、国際社会における安定と繁栄に貢献する重要な機会となるだろう。



