半世紀ぶりの有人月探査が始動、宇宙船オリオンが打ち上げ
4人の宇宙飛行士が1日(日本時間2日)、約半世紀ぶりに月を目指して旅立った。これは有人月探査計画「アルテミス2」の一環で、宇宙船「オリオン」が月の周回飛行に向けて打ち上げられた。発射台のある米フロリダ州のケネディ宇宙センター周辺には多くの人々が詰めかけ、青空へ吸い込まれていくロケットを見送った。
展望スポットで熱狂的な歓声が湧き起こる
同センターから約17キロメートル西にある橋は、打ち上げの様子を見渡せる展望スポットとなっている。スマートフォンや双眼鏡を手にした人々でごった返し、中には前日から泊まり込んで場所を確保した人もいた。オリオンを載せた大型ロケット「スペース・ローンチ・システム(SLS)」がまばゆい光とともに打ち上がると、「USA! USA!」と歓声が湧き起こり、あたりは熱狂に包まれた。
「ハネムーンをもう一度できるなら月に」と興奮気味の声
フロリダ州の米空軍職員ケビン・ガルシアさん(31)は妻カミラさん(26)とロケットが見えなくなるまで手を振り続けた。ガルシアさんは興奮気味に語った。「いつか私たちも月に旅行できる日が来るだろう。ハネムーン(新婚旅行)がもう一度できるなら、ムーン(月)に行きたい」と、未来への期待を込めた。
多様性を尊重する宇宙開発の象徴的な飛行士たち
約半世紀前の「アポロ計画」で月に向かったのは全員が白人の男性だったが、今回の飛行士には、有色人種のビクター・グローバーさん(49)や女性のクリスティーナ・クックさん(47)が含まれる。これは、トランプ大統領が多様性を否定する中でも、米国の宇宙開発では多様性が尊重されていることを象徴している。
「有色人種が月に向かう日が来るとは思わなかった」
ニューヨークから訪れた消防士シャオス・キムさん(45)はアフリカにルーツを持ち、かつて人種差別に悩むこともあった。キムさんは感慨深げに話した。「有色人種が月に向かう日が来るとは思わなかった。グローバーさんは相当な努力をしたはずだ」と、歴史的な瞬間を称えた。
アルテミス2計画は、人類の宇宙探査における新たな一歩を踏み出し、多様性と技術革新の重要性を強調している。今後も月探査の進展が注目される。



