アマゾンで購入したのに楽天から商品が届く謎 乗っ取られたアカウント被害が急増
アマゾン購入で楽天から商品 乗っ取られたアカウント被害急増

アマゾンで注文した商品が楽天から届く不可解な現象

通販サイト「アマゾン」で買い物をしたのに、商品が「楽天市場」から配送されてくるという奇妙な被害が全国各地で相次いでいる。警視庁は、楽天ユーザーのアカウントが何者かに不正に乗っ取られ、第三者のクレジットカード情報を悪用して決済されるサイバー犯罪が急増しているとみて警戒を強めている。

練馬区の男性が体験した不可解な配送

東京都練馬区に住む60代の男性は、今年1月上旬にアマゾンでステンレス製ラック2点(合計1万9976円)を注文した。同月下旬、そのうち1点が自宅に届いたが、男性には身に覚えのない注文だった。調査の結果、この商品は千葉県八街市の別の男性が楽天市場で購入したことになっていたことが判明。八街市の男性の楽天アカウントが不正利用されていた可能性が浮上した。

配送先が練馬区の男性宅に設定されており、注文した商品と同一の品物が届いたため、男性は楽天市場からの配送であることに気づかなかったという。さらにこの数日前には、東京都西東京市の別の男性の楽天アカウントでも同じ商品が注文されていたが、本人が不審な注文に気づいてキャンセルしていた。西東京市の男性は「アカウントが乗っ取られて商品を購入された」と警視庁に相談していた。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

アマゾン以外のサイトでも同様の被害

この現象はアマゾンに限ったものではない。川崎市の30代男性は昨年11月、通販サイト「Qoo10(キューテン)」で24本入りの缶酎ハイ2ケース(7414円)を注文し、12月中旬に受け取った。しかし、この商品は秋田県の30代女性が楽天市場で購入し、川崎の男性宛てに送ったことになっていた。このケースでも女性の楽天アカウントが不正利用されていた。

川崎の男性の注文から間もなく、東京都板橋区の女性の楽天アカウントでも同じ缶酎ハイが不正に注文されていたが、楽天市場側が不正利用の疑いを感知してキャンセル処理を行った。板橋区の女性は不審な購入履歴に気づき、警視庁に相談している。

警視庁が警告するサイバー犯罪の手口

警視庁サイバー犯罪対策課によると、昨年7月以降に「乗っ取られた」とみられる楽天ユーザーからの被害相談は約400件に上っている。いずれのケースでも、決済に使用されたクレジットカードは楽天アカウントを乗っ取られたユーザーとは別人名義のものだった。犯行グループは乗っ取った楽天アカウントを利用して、他の通販サイトで商品を購入し、別の住所に配送させる巧妙な手口を使っているとみられる。

同課は「通販サイト『SHEIN(シーイン)』などでも同様の被害が確認されている」と指摘。ユーザーに対して定期的な購入履歴の確認と、不審な取引がないか注意深く監視するよう呼びかけている。特にパスワードの使い回しを避け、二段階認証を設定するなどのセキュリティ対策が重要だと強調している。

このサイバー犯罪の背景には、乗っ取られた楽天アカウントと不正に入手されたクレジットカード情報を組み合わせることで、犯行の痕跡を分散させようとする意図があると専門家は分析。被害に気づきにくくするため、注文者と配送先を意図的に分離している可能性が高いという。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ