埼玉県川越の大学生がサイバー犯罪防止動画で最優秀賞 警察庁コンテストで高評価
埼玉県川越市にキャンパスを置く東京国際大学の学生たちが、若者向けのサイバー犯罪防止啓発動画を作成し、警察庁主催のコンテストで最優秀作品に選ばれました。この取り組みは、軽い気持ちで犯罪に加担する若者が増える中、同世代ならではの視点で警鐘を鳴らすものとして注目を集めています。
学生たちの手による30秒の啓発動画
動画は、東京国際大学国際関係学部国際メディア学科の学生8人が共同で制作しました。撮影、ナレーション、編集まで全てを学生自身が手がけ、約30秒にまとめられています。内容では、友達のIDやパスワードを不正に取得してゲームアカウントを利用したり、恋人のSNSを無断で閲覧したりするなど、身近に起こり得る事例を具体的に挙げ、「これらはすべて不正アクセスです」と強く訴えかけています。
犯罪の深刻さを伝えるため、画面の色調を暗くするなどの編集技術を駆使。また、スマートフォンでSNSを閲覧する光景など、若者世代に馴染み深い日常のシーンを積極的に取り入れ、視聴者に「自分事」として感じてもらえるよう工夫を凝らしました。
警察庁コンテストで最優秀賞を受賞
この動画は、警察庁が主催する「サイバー防犯ボランティア広報啓発コンテスト」の「サイバー攻撃者にさせないための取組部門」において、見事最優秀作品に選出されました。2026年4月21日には、動画制作を主導した4年生の岡田悠大さん(21)、今野翔斗さん(21)、鈴木信さん(22)の3名が埼玉県警察本部を訪れ、感謝状を受け取りました。
学生たちは「多くの若者にこの動画を見てもらい、誰でも簡単に犯罪者になり得るという現実を理解してほしい」と語り、啓発活動への熱意を表明しています。
埼玉県内のサイバー犯罪の現状
埼玉県警察の発表によると、2025年の県内におけるサイバー犯罪関連の相談件数は9794件に上りました。このうち、SNSやインターネットバンキングの不正アクセスに関する相談が全体の約30%を占めています。また、サイバー犯罪の摘発件数は過去最多の1126件を記録し、容疑者の約半数が20代以下の若者であったことが明らかになりました。
県警サイバー対策課の荒船雅春課長は「若い世代が遊び感覚で加害者になるケースが後を絶たない。今回の学生たちの動画が、そうした行為を未然に防ぐ一助となることを期待している」と述べ、若者目線の啓発活動の重要性を強調しました。
動画の公開と放映スケジュール
最優秀賞を受賞した啓発動画は、警察庁の公式YouTubeチャンネルで既に公開されています。さらに、2026年5月末まで、JR大宮駅西口にある商業施設「大宮アルシェ」の大型ビジョンでも定期的に放映される予定です。これにより、より多くの市民、特に若年層へのメッセージ発信が図られます。
東京国際大学の学生たちによるこの取り組みは、地域社会と連携した実践的な学びの成果として評価されるだけでなく、サイバー空間の安全確保に向けた新たな啓発手法として、今後の模範となる可能性を秘めています。



