ガザ戦闘でUNRWA職員390人以上が犠牲に 退任トップが国連調査を要請
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)のフィリッポ・ラザリニ事務局長は、任期最終日となった2026年3月31日、スイスのジュネーブで記者会見を開きました。その中で、2023年から続くパレスチナ自治区ガザでの戦闘において、390人以上のUNRWA職員が犠牲になったことを明らかにしました。この深刻な状況を検証するため、国連による独立した調査が緊急に必要であるとの認識を示しました。
「重要な役割があるにもかかわらず、十分に保護されていない」
ラザリニ氏は、UNRWAがパレスチナ難民に対して重要な人道支援と保護の役割を果たしているにもかかわらず、職員や施設が適切に守られていない現状に強い懸念を表明しました。特に、国連の職員や施設に対する攻撃は「これ以上許されるべきではない」と強調し、国際社会に行動を呼びかけました。
さらに、イスラエルが加盟国に対し、UNRWAの活動への協力を控えるよう圧力をかけている事実にも言及。このような政治的干渉が、人道支援の実施を困難にしていると指摘しました。
後任は未定 継続的な支援の重要性を訴え
ラザリニ氏によれば、事務局長の正式な後任は現時点で決まっていません。しかし、ガザをはじめとする地域におけるUNRWAの活動は、紛争の影響を受ける何百万人もの人々にとって不可欠であることを改めて訴えました。
今回の会見では、以下の点が特に注目されました:
- 2023年以降のガザ戦闘で、少なくとも390人のUNRWA職員が死亡。
- 国連による独立した調査の実施が急務であるとの認識。
- イスラエルからの政治的圧力が、人道支援に悪影響を及ぼしている可能性。
- 事務局長の後任人事は未確定であり、今後の組織運営に不透明感。
ラザリニ氏の退任に伴い、UNRWAが今後も中東地域で果たすべき役割と、国際社会の支援の在り方が改めて問われることになりそうです。ガザの惨状を背景に、人道支援の保護と政治的中立性の維持が、緊急の課題として浮き彫りとなりました。



