世界保健機関(WHO)は8日、クルーズ船「MVホンディウス」におけるハンタウイルスの集団感染疑惑に関し、新たに1人の感染が確認され、感染者が計6人に増加したと発表した。これら6人全員から、人から人への感染が可能とされる「アンデス型」ウイルスが検出された。
感染者と死亡者の状況
WHOによると、現在確認されている感染者6人に加え、さらに2人が「感染の疑いが強い」とされている。この計8人のうち、これまでに3人が死亡している。新たに感染が疑われるケースとして、南大西洋の英領トリスタンダクーニャ島で下船した男性が浮上した一方、これまで感染が疑われていた1人は検査で陰性と判明した。
感染経路と封じ込め対策
ハンタウイルスは通常、ネズミなどの齧歯類の排泄物や唾液を介して感染するが、アンデス型はヒトからヒトへの感染が確認されている数少ない型である。WHOや各国政府は、感染拡大の封じ込めに全力を挙げており、クルーズ船は受け入れ先のスペイン領カナリア諸島テネリフェ島を目指して航行中。運航会社によると、到着は10日早朝の見込み。
船内の状況と今後の対応
クルーズ船「MVホンディウス」では、乗客乗員の健康状態が常時監視されており、症状を示す者は隔離措置が取られている。WHOは、到着後に現地当局と連携し、さらなる検査と感染制御を実施する方針。また、乗客全員の行動履歴調査も進められている。
ハンタウイルス感染症は、発熱、筋肉痛、呼吸器症状などを引き起こし、重症化すると死亡するリスクがある。特にアンデス型は致死率が高いとされ、国際的な警戒が強まっている。



