長崎市長が核拡散防止条約会議で対話の重要性を強調、被爆2世としての決意を語る
長崎市の鈴木史朗市長は、米ニューヨークで4月27日から始まる核拡散防止条約(NPT)再検討会議に出席するのを前に、共同通信のインタビューに応じました。両親が長崎原爆に遭った被爆2世である鈴木市長は、核保有国と非保有国を含めた対話の重要性を強く訴えています。
被爆2世としての原点と核廃絶への思い
鈴木市長の両親はいずれも小学6年生の時に被爆しました。市長は幼少期から、爆風で粉々になり壁に突き刺さったガラスや、救護所となった学校で毎日のように火葬された遺体といった生々しい被爆証言を聞いて育ちました。この経験から「決して繰り返してはならないという思いを強く抱いた」と振り返り、核兵器の悲惨さを身をもって知る者としての責任感を語りました。
NPT体制の堅持に向けた国際社会への期待
核軍縮を巡っては、厳しい国際情勢が続いていると指摘する鈴木市長。「核兵器が使用された場合の悲劇的な結末を訴えてきた被爆者らの努力が、報われない時代になってきている」と懸念の念を表明しました。NPT再検討会議は過去2回、最終文書を採択できていないことから「NPT体制の存在意義が問われている」と述べ、今回の会議を「歴史的な正念場」と位置付けました。
日本政府への期待と具体的な行動提案
鈴木市長は「NPT体制の堅持に向け、何らかの成果や合意を得てほしい」と締約国に呼びかけ、特に日本政府には議論の橋渡し役としての積極的な関与を期待しました。核保有国と非保有国の間で対立が深まる中、「粘り強い対話」こそが唯一の解決策であると強調し、国際社会に協調的な姿勢を求めました。
被爆地の首長として、また被爆2世としての鈴木市長のメッセージは、単なる政治的な主張を超え、人類の未来に対する深い憂いと希望を反映しています。今回のNPT再検討会議が、核兵器のない世界に向けた具体的な一歩となることが期待されます。



