ノーベル平和賞記念の石碑が長崎で除幕 被団協が核兵器廃絶への願いを表明
日本原水爆被害者団体協議会(被団協)のノーベル平和賞受賞を記念した石碑の除幕式が、3月8日に長崎市の長崎原爆資料館前で行われました。この式典には、被団協代表委員の田中重光さん(85歳)をはじめ、被爆者4団体の代表者や長崎市の鈴木史朗市長など、多くの関係者が参加し、平和への強いメッセージを発信しました。
石碑の詳細と象徴的なデザイン
石碑は高さ約170センチで、正面には長崎で被爆した山口仙二さん(2013年に82歳で死去)が、1982年の国連演説で訴えた「ノーモア ヒロシマ」「ノーモア ナガサキ」などの言葉が刻まれています。これらの言葉は、核兵器の悲惨さを後世に伝える重要なメッセージとして、石碑に永遠に残されることになりました。
さらに、石碑の上部には複数の手が地球を支えているオブジェが据え付けられています。このデザインは、世界中の人々が協力して平和を維持し、核兵器のない世界を築いていくという願いを象徴的に表現しています。参加者たちは、原爆がさく裂した午前11時2分に合わせて黙とうを捧げ、犠牲者への哀悼の意を示しました。
被団協代表の思いと若い世代への期待
除幕式で、被団協代表委員の田中重光さんは次のように語りました。「この石碑は、被爆者が過去80年間、何をしてきたかを記念する碑です。若い世代に思いが引き継がれ、核兵器をなくしていく一助になってほしいと願っています」。この言葉は、被爆者の長年の活動を称えるとともに、未来に向けた核廃絶への強い決意を反映しています。
その後、被爆者4団体の代表や鈴木史朗市長らが綱を引いて石碑を除幕し、完成を喜び合いました。石碑の設置主体は被団協と被爆者4団体であり、費用はノーベル平和賞の賞金や寄付金が充てられました。これにより、平和への取り組みが経済的にも支えられていることが示されています。
石碑の意義と今後の展望
この石碑は、単なる記念物ではなく、核兵器廃絶を目指す国際的な運動の象徴としての役割を担っています。被団協の活動は、ノーベル平和賞受賞を機にさらに注目を集めており、石碑を通じてそのメッセージが広く伝えられることが期待されます。
長崎市では、こうした平和教育の一環として、石碑を訪れる人々に被爆の実相を伝え、核兵器の恐ろしさを学ぶ機会を提供していく方針です。関係者たちは、この石碑が世界中の平和活動に貢献し、核兵器のない未来への道筋を示すことを願っています。



