被爆者2人がNPT会議へ 平和のはがき携え渡米、核廃絶の願いを世界へ
被爆者2人がNPT会議へ 平和のはがき携え渡米

被爆者2人が核廃絶の願いを込めたはがきを携え、NPT会議へ渡米

大阪府寝屋川市に住む被爆者の女性2人が、核廃絶への切なる願いを託した手作りのはがきを持って、米ニューヨークで開催される核拡散防止条約(NPT)再検討会議に参加する。2人は広島で被爆した山下しのぶさん(83)長崎で被爆した今井セイ子さん(80)で、原水爆禁止日本協議会の派遣団として渡米する予定だ。

英語が話せなくても、被爆体験を翻訳して直接伝える決意

「英語を話せない」という2人は、自身の被爆体験を英訳して印刷したはがきを準備。滞在中にそれぞれ100枚ずつ、合計200枚を出会う人々に配布する計画を立てている。これは、核保有国を含む国際社会に対し、直接被爆者の声を届けたいという強い思いからだ。

はがきの片面には折り鶴のイラストと「NO MORE HIB AKUSHA(ノーモア・ヒバクシャ)」といった平和へのメッセージが記されている。もう片面には短い被爆体験記が印刷されており、山下さんは2歳の時に自宅で被爆し、母の目が大きく腫れたという唯一の記憶を、今井さんは原爆投下の約4時間前に生まれた経緯をつづった。

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読み仮名を手書きで追加し、現地での交流に備える

2人は現地での読み上げにも備え、英単語の上にところどころ手書きで「ハイポセンター(爆心地)」や「イクスポーズド(被爆)」などの読み仮名を振って入念に準備を進めている。ニューヨークでは、デモ行進などの場面で参加者と積極的に交流し、核廃絶のメッセージを発信するつもりだ。

NPT再検討会議は核軍縮を話し合う原則5年に1度の重要な国際会議で、米国やロシアなどの核保有国も参加する。被爆者である2人の渡米は、核の悲惨さを体験した世代から未来への警鐘を鳴らす貴重な機会となる。

山下さんと今井さんは「私たちの体験が、少しでも世界の平和に役立つことを願っている」と語り、はがきを通じた草の根の外交に期待を寄せている。この取り組みは、高齢となった被爆者がなおも核廃絶への活動を続ける姿勢を示す事例として、国内外から注目を集めそうだ。

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