イラン新指導者が初声明、防衛継続とホルムズ海峡封鎖を強調
【カイロ=村上愛衣、ワシントン=池田慶太】イランの最高指導者に選出されたモジタバ・ハメネイ師は12日、初となる公式声明を国営テレビを通じて発表しました。この声明では、米国およびイスラエルとの戦闘の継続、近隣諸国に所在する米軍基地への攻撃の持続、そしてホルムズ海峡の封鎖徹底が強く強調されました。現在、ペルシャ湾岸地域一帯を巻き込んだ紛争は、長期化が避けられない深刻な情勢に発展しています。
声明は国営テレビのアナウンサーによって読み上げられ、モジタバ師自身の姿や肉声は放送されませんでした。この形式は、新指導者の公の場への登場方法に注目が集まる中、特筆すべき点です。
防衛継続が国民の意思、米イスラエルに強硬姿勢
声明の中でモジタバ師は、「防衛を継続することが多くの国民の意思である」と述べ、イラン側の反撃は米国とイスラエルからの攻撃に対する自衛措置であると主張しました。さらに、ホルムズ海峡の封鎖はこの防衛戦略の一環であり、「確実に続けていく」と明言しました。
米国とイスラエルに対しては、イラン側が被った被害に対する補償を要求し、「実現しない場合は敵の財産を同程度破壊する」と威嚇する強硬な姿勢を示しました。また、米軍基地が存在する近隣諸国とは「親密で建設的な関係を築いてきた」と関係維持の意向を表明しつつも、「幾つかの基地は攻撃に利用されている。ためらいつつも、攻撃を続ける」と述べ、継続的な軍事行動の意思を明確にしました。
加えて、イランに呼応してイスラエル軍と戦うレバノンの親イラン勢力ヒズボラや、イラクで米軍施設を攻撃する民兵組織に対して謝意を示し、地域的な連携を強調しました。
米国は核阻止を優先、イスラエル首相は「操り人形」発言
一方、米国のトランプ大統領は12日、自身のソーシャルメディアへの投稿で、原油価格の動向よりもイランの核兵器保有を阻止することが重要であるとの見解を示しました。「米国は世界最大の産油国であり、価格が上昇すれば多くの利益を得られる」と主張しつつも、「より関心があり、重要なのは、イランが核兵器を手に入れ、中東や世界を破壊するのを阻止することだ。決してそのようなことを許さない」と強調しました。
トランプ氏は同日、ホワイトハウスでの会合において、軍事作戦は「非常に順調だ」と述べ、「(イランは)テロと憎悪の国で、大きな代償を払っている」と非難の言葉を発しました。
さらに、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は12日、攻撃開始後初となる記者会見で、「我々はイランのテロ政府を破壊している」と強調しました。モジタバ師については、イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」の「操り人形だ」と主張し、新指導者の実質的な影響力を疑問視する発言を行いました。
これらの動きは、中東地域における緊張がさらに高まっていることを示しており、国際社会の注目が集まっています。今後の展開によっては、地域全体の安全保障環境に大きな影響を与える可能性が指摘されています。



