ホルムズ海峡通過にイランの許可必要と警告、船舶攻撃が相次ぐ
英海軍の関連機関である英海運貿易オペレーション(UKMTO)によると、イラン南部のペルシャ湾で11日以降、タンカーや貨物船など6隻で攻撃による被害が確認されました。イランの「革命防衛隊」海軍司令官は11日、海上輸送の要衝であるホルムズ海峡の通過にはイランの許可が必要との方針を示し、海上輸送の混乱に拍車がかかりそうです。
船舶攻撃の詳細と影響
ロイター通信やイラク当局によると、攻撃された6隻には、マーシャル諸島とマルタの船籍のタンカー2隻が含まれ、1人が死亡しました。11日に船尾部の損傷被害を公表した商船三井のコンテナ船やタイ企業の貨物船も含まれています。船舶への攻撃の影響で、イラクでは全港で石油関連施設の操業が停止されました。
AFP通信によると、オマーンで南部のサラハ港の石油備蓄施設が11日、無人機で攻撃され、炎上しました。UKMTOによると、イランの報復攻撃が始まった先月末から今月12日までに確認されたペルシャ湾岸やホルムズ海峡付近での船舶被害は、攻撃による可能性が不明の事例も含め20件に上ります。
イランの主張と世界経済への脅威
イランの革命防衛隊は、無許可で航行する船舶は攻撃対象だと主張しています。11日にはペルシャ湾で警告を無視して航行したリベリア船籍の貨物船などを攻撃したと発表しました。イランは、世界のエネルギー輸送の大動脈であるペルシャ湾を停滞させ、世界経済へ影響を及ぼす構えです。
イラン軍報道官は11日、「原油価格は地域の安全保障に依存する」とし、「1バレルが200ドルになるのを覚悟するべきだ」と警告しました。この発言は、国際的なエネルギー市場への不安を煽るものとなっています。
米国の対応と情報機関の分析
一方、米国のトランプ大統領は11日、米ニュースサイト・アクシオスのインタビューで、対イラン軍事作戦が早期に終了するとの見通しを示しました。「実質的に何も標的が残っていない」として、「いつでも終わらせられる」と述べ、当初4~6週間とされた作戦期間が短縮されているとの認識も示しました。
訪問先のケンタッキー州では、イランの機雷敷設艦28隻を損壊させたと言及し、「我々の軍隊は11日間でイランを実質的に破壊した」と述べ、既に「勝利」したと主張しました。しかし、ロイター通信によると、米国の情報機関は「イランの体制は崩壊の危機に直面していない」とする分析結果をまとめています。
その中で「(指導部は)国民の統制を維持している」と指摘しており、トランプ氏が繰り返し言及するイランの体制転換の見通しは立っていないとされています。この分析は、地域情勢の複雑さを浮き彫りにしています。



